ネフェルティティ

 写真は古代エジプトの伝説の美女、ネフェルティティと思われるミイラをコンピューターで復元したものとのこと。噂に違わぬ美人である。でもその下のミイラは決して美しいとは言えない。一晩横で寝ろといわれたら、何度も復元コンピューター・グラフィクスを思い浮かべて努力するだろうが、結局は御免被ることになるだろう。しょせん人間骨と皮。この世で美しかろうが、そうでなかろうが、高貴であろうが下賤であろうが残った骸はみな同じ。

伝説のエジプト王妃よみがえった
ミイラから顔を復元
 古代エジプトの伝説の美女、ネフェルティティ王妃の顔はこんな感じ?-。
 英国の学者らが発見した王妃のものと見られるミイラをもとに、専門家らがコンピューターを使って復元を試みた=写真右上、AP。
 ミイラ=写真下、同=は、英国のエジプト学者ジヨアン・フレッチャー博士が率いる調査団が、昨年6月、古代エジプト王族の墓があるルクソールの「王家の谷」で発見。今年2月の再調査などから、ネフェルティティ王妃のミイラではないかと発表されていた。
 ネフェルティティは、エジプト第18王朝(紀元前1552~1306年ころ)の第10代の王イクナートン(アメンヘテプ4世)の王妃。ツタンカーメンの継母にあたる。「美女は来りぬ」という意味の名の通り、美女として名高く、ベルリンのエジブト博物館には胸像が収蔵されている。

(03.8.15.朝日)