ご訪問ありがとうございます。
地吹雪と雪穴ぼこの道にも負けず車で街のスーパーに出かけ最後の一冊を手に入れた。
いつもは何冊かあるのに、どうしたんだろう?大人気なのか?
皆様の書かれてる通り沢山萌えました、私的には、ブライアンとクオンがツボだった。
命を懸けた甲斐がある(車が飛びそうだった、道が見えなかった、心臓がバクバクした、北国の人は凄いなあと思う)
Kierkegaard
(君は本当に親父の愛人なのか?うんにゃ)
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ポケットの中にはビスケットが入ってるの?
うんにゃ、赤い南天の実が入っているの。

「君が親父の愛人なのか?」

真澄くんに問われた少女はきょとんとし、二人の刑事を凝視し、問われた言葉の意味が前頭葉に達したとき、顔を真っ赤にさせ、激怒し食って掛かる。

「し、失礼にも程があるわ!あ、愛人だなんて、と、年の離れたお友達です!」

「す、すまんと言いたいところだが、君と連絡が取れなくて困っていたところだ。これはれっきとした殺人事件で捜査のためで任意なので、君の氏名と連作先を私たちに教えてくれないか?」

「本当におじさんは、死んでしまったの?お正月に初詣に一緒に行ったときはすごく元気だったのに・・・」

「ああ、それで事件として捜査しているんだ、話してくれる」

少女はしばし考え込み、口を開いた。

「あなた、本当に私のことを知らないの?」

「俺は、君に会ったこともないけど」

「そう」

少女は少しさみしげに真澄くんを見上げたのだ。

「私の名前は、北島マヤ 17歳です。横浜の聖マリア学園に通っています。住所は・・・・」

聖がメモを取りながら携帯でなにやら検索していた。

「北島さん、君と俺の親父のなれ初めとかを聞いていいかな」

「な、なれ初めって何ですか!援助交際してるみたいに、聞かないで」

「訂正する、知り合った切っ掛けと1月3日から4日正午までどこで何をしていたか話してくれないか?」

「お、おじさんは、紫の薔薇の人なの。ずーと私のファンで陰ながらこれまで支援してもらっていたの。高校の学費とか生活費まで面倒みてくれて、...」

マヤの大きな瞳から大粒の涙がこぼれる、真澄はきれいだなと思った、が、親父が足長おじさんだった事実に心底びっくりした。

冷徹で鬼のようなと世間では言われている、が、真澄にとっては、わからない人だった。

少女が何者か分かった、謎は深まるばかりだ。

「ねえ、君本当に聖マリアに通っているの?」

聖が問う、

「どうしてそんなことを聞くの?」

「横浜にその女子高はあるけど、その制服は20年前に廃止になったんだよ?君は本当は誰なの?」

マヤはきょとんとした目で二人を見つめ

「嘘なんか言ってない、学生証を見て頂戴!」

少女の差し出した学生証には、確かに本物らしいのだが、そこに記されてる日付は・・・

誰があの人を殺したの?

ポケットの中身は、本当に南天だったの?

続く その5