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Kierkegaard

素敵な年賀状をたくさんお見かけして、自分もガラパロで描いてみた。
・・・おめでたいので、いいのである。(遠くをみる、雪景色っていいなあ)

ぴょーん、ぴょん、マヤは真っ白な雪の上をウサギのように跳ね歩く。

サクッ、サクッ音がする。

「うふ、楽しい」

朝陽を浴びきらきら光る世界、赤いコートを着たマヤだけが色を放つ。

本当に珍しいこともあるものだ、東京の街に、雪のお正月だなんて。

「『あ』は、あなたのあ」

「『い』は、いつまでも」

「『う』は、うさぎのう」

ぴょん、ぴょん、うさマヤが跳ねる。

白い世界に赤いうさぎが一匹、目立つことこの上ない、オオカミさんが狙いを定めている。

「マヤ!」

「真澄さん!」

「このばか、待ってろといったろ」

「ば、ばかって何ですか!大体ま、真澄さ」

マヤの口は真澄のそれで塞がれる、うさマヤはマスオオカミに捕食される運命のようだ。

「マヤ、うちに帰ろう」

「うん」

ザッザッ、サクッサクッ、雪を踏みしめる音がする。

手をつないでうちに帰ろう。

白の世界に赤いうさぎが一匹跳ねていたら、無口で不器用で優しいオオカミさんが迎えに来ました。

手を繋いで歩くと、ぬくもりが伝わってあったかい、瞳が映す世界も違って見える、時々互いの顔を見つめる、知らずに笑顔がこぼれる、世界ってきれいだね。