コンポストを開始するなら秋(11月13日の記事) などで何度か「納豆やシメジ・エノキの石づき等の生きた菌類」を投入することで早期の温度上昇が期待できるのではないかと書いた。
その後も当初の発酵を促進する方法はないかと考えていた。
いろいろ調べたところ、コンポストの活動に関わる微生物のうちいくつかは食品にも含まれることが分かった。
納豆菌や乳酸菌、酵母などだ。
これらのものを早期に加えれば発酵促進の効果がさらに期待できるのではないか。
と思ったところで、この「納豆菌・乳酸菌・酵母」という組み合わせについてふと思い出した。
以前テレビで、これらを使って川を浄化しようという取り組みをしている、という番組を見たような気がしたのだ。
調べてみると『素敵な宇宙船地球号』で3度にわたって放送された「大都会ドブ川の奇跡」というシリーズだった。
2006/03/12 [第420回] 「大都会ドブ川の奇跡 Vol.1」(日本)
2006/10/01 [第446回] 「大都会ドブ川の奇跡 Vol.2」(日本)
2007/05/20 [第478回] 「大都会ドブ川の奇跡 Vol.3」(日本)
納豆、ヨーグルト(乳酸菌)、ドライイースト(酵母)から作られたえひめAI(えひめあい)という液体を家庭の排水溝に流すだけで、ドブ川がよみがえっていくという驚きと感動の話だ。
えひめAIとは、愛媛県産業技術研究所(旧愛媛県工業技術センター)が開発した『環境浄化微生物』のこと。
研究所が開発したえひめAI-1(えひめあいいち)と、家庭で簡単に作れるように改良されたえひめAI-2(えひめあいに)とがある。
その研究成果や作り方はこちらの愛媛県鬼北町ホームページ をご覧いただきたい。
【えひめAI-1の使い方】の項目を見ていただくと、これがいかにすごい効果があるのかお分かりいただけるかと思う。
汚れの分解や悪臭の除去だけでなく、薄めて使用すれば野菜・草花の生育促進などの効果もあるという。
さらに注目したいのは微生物の活動が活性化するためボカシ作り、堆肥作り、家畜糞尿処理、土作り等の農業分野にも利用できるということ。
まさに求めていたものはこれだ!
えひめAI-2をコンポスト開始当初から適量混ぜ込むことで、早期のコンポストの活動開始がかなり期待できそうだ。
発酵促進により発酵温度が高くなれば、虫もつきにくくなる。
しかも、アンモニア臭などの悪臭の消臭効果があるとのことなので、夏場など匂い対策が必要な時期には重宝するだろう。
匂いがなければ虫の発生も抑えられる。
さて、そのえひめAIの作り方だが、先ほどの愛媛県鬼北町ホームページの作り方では10リットルもできてしまう。
そんなには必要ないので、500mlの作り方に換算して書き留めておく。
■材料
納豆 | 1粒 |
ヨーグルト | 25g |
ドライイースト | 2g |
砂糖(白砂糖、三温糖等) | 25g |
水 | 450ml |
■えひめAI-2の作り方
材料を暖かいところ(35~40℃程)のところに1週間程度おく。
夏場は常温でもできるが、それ以外の季節は保温する。
(発泡スチロールに湯たんぽなどとともに入れる、ヨーグルトメーカーを使用する等)
1日1回(できれば数回)、軽く振ってガス抜きと酸素補給をする。
pHが測れるならば、pH2~4になれば完成。
pHが測れない場合は、匂いをかいで発酵臭(パンやお酒の香り)がすれば出来上がり。
腐った匂いがしたら失敗です。
※ペットボトル等で作れるがふたを閉めないこと!
発酵過程でガスが発生するため、膨張して破裂する危険があります。
ゆるく締めるか、キャップにガス抜きの穴を開けるなどしてください
※3ヶ月程度で使い切ってください。■えひめAI-2を増やす
無くなったら新たに作成してもいいが、以下の方法で増やすことができる。
一次培養した液 | 50ml |
ドライイースト | 2g |
砂糖 | 25g |
水 | 450ml |
材料を混ぜ暖かいところ(35~40℃程)のところに1週間程度おき培養する。
防臭、防虫効果を試すのはまだ先の話だが、虫や匂いの季節が始まる前に予防対策について勉強しておきたいと思う。
段ボールコンポスト26日目
【ゴミ投入量:野菜類約100g、温度17℃】
昨日、ゴミの投入及び攪拌をしなかった。
中身はすっかり乾き、温度は外気温と同じだった。
コンポスト活動停止・・・。
一昨日入れたピーマンの芯などが何の変化も無くそのまま出てきてしまった。
蕎麦のゆで汁を500mlほど入れ、しっかり攪拌した。
長く使いたいと乾燥気味に管理しているが、そのせいでゴミの投入が1日ないだけで水分が不足してしまう。
ゴミの投入が少ない場合は特に水分量に注意する必要があるようだ。