「私は福島県出身」 | 勇太のblog road

「私は福島県出身」

最近ふと思う事があります。

私は福島県出身です。

福島は、自然が豊富で、食べ物もおいしい、素晴らしいところです。

そんな素晴らしい県なのですが、引っ込み思案な県民性のせいか、これまでその良さをいまいち伝えきれていなく、出身地ながら非常に歯がゆい気持ちを抱いていました。

それこそ、PR会社にでも頼んで、もっと福島の良さを多くの人に知ってもらえれば…とも思っていた程だったのですが。。。

ご存知の通り、今では世界でも最も注目を浴びる場所となりました。


ただ、それは不本意な注目の的です。

そして、その注目はいずれ差別のような眼にも変わるのではないかとも危惧しています。


最近ふと思うのは、誰かに会った際、「私はチェルノブイリ出身です」と言われたら、自分はその時どんなことを思うのかを想像するのです。

その人に対してどうこう思う訳ではないのですが、少なからず原発が爆発したイメージを想起する事は間違いない。
そして、見られる側は、その瞬間から、“原発爆発イメージ”を背負う事になる、無意識にそのような色眼鏡がつきまとう。

そんな事がこれからの自分の人生にも起こってくるんだなと考えるわけです。


だからと言って、人生が大きく変わるわけではないのですが、自分の履歴書に何か一つの特徴が加えられたような感じです。


「私は福島県出身です」

「あぁ、あの原発の…」

これからは、それが当たり前になっていくんだなと。


最近、ニュースに頻繁に出てくる飯館村は、実家から直ぐに行ける隣村のようなところです。

星が最高にきれいな村です。

夜、空を見上げたら、まるでプラネタリウムの中にいるような、美しい星空を見る事が出来ます。

天然プラネタリウム。

それが今では、空を見上げると、放射能の雨あられ。


星はキラキラ輝き、目にもはっきりと見えます。
それは、人の心もキラキラさせてくれます。

一方、放射能は目に見えない。

いつの間にか、そぉ~っと近寄ってきて、慣れ親しんだ土地を破壊していく。
そして、その地に居座り続ける。何十年と。

そして、人々の心も曇らせていく。


PR会社にどうこうしてもらって。。。

今はもうそんな事はどうでもいい。


早くあの美しい村に戻ってもらいたい。

早くあの美しい福島に戻って欲しい。

今は、ただただ、そう願うばかりです。