:  しかし以前から「内容を日本が考えて,プログラミングは韓国や中国がやるべきだ」と思ってますが,リネージュ2 RMT,ようやっとそれが具現化されたわけですね。……というか,早くそれをしないと,もう他国とりわけ中国が一瞬で追いついてきますよ。日本がトップでいられるのはいつまでのことか。 浅井氏:  どうしても今の日本のオンラインゲームの市場って,市場的に遙かに先行していたこともあって,やっぱり韓国産のゲームが多いですよね。とくにMMORPGにおいてそれは誰しも分かる顕著な部分で,最近では韓国産以外にも,中国や台湾のものも増えてきています。  何が言いたいのかというと,コンソールのゲームに比べて「ほかの市場向けだった作品を日本に持ってくる」というパターンがとても多いんです。何をいまさら,と思うかもしれませんが,実はそれが「日本のオンラインゲームがブレイクスルーを超えられない」要因の一つでもあるのかな,と考えてまして。日本のユーザーが,より馴染みやすいものをしっかりと準備していきたい,と思ってるんです。 :  みなさんがとてもがんばってチャレンジしているのは重々分かったうえで言うんですけど,一部のタイトルをのぞいて,なんで日本のメーカーさんには「日本のオンラインゲーム」が作れないんでしょう。そのごく一部を除いては,どれも厳しい戦いを強いられてる気がします。  ビジネスモデルの差異から来る「作り方」の問題と,決して完結しないゲームだという「認識」がまだうまくできないという問題だと思っていたんですが,長い時間が経っても,それが一向に変わらないのが段々不安になってきました。 浅井氏:  確かに,ストーリー的なものも含めてひととおりの遊び方が完結してしまうパッケージゲームと,場合によっては5年10年とユーザーさんに遊んでいただく仕組みを作っていくオンラインゲームでは,その考え方と作り方が大きく違う部分があると思います。  みなさんご承知のように,日本のメーカーさんは「完結するコンテンツ」は驚異的なクオリティで作り上げますが,maplestory RMT,「長期的なサービスの仕組みを作る」という部分においては,まだ発想の転換ができていないのかもしれません。 :  でもその発想の転換ができないまま,もう数年が過ぎてますよ。 浅井氏:  正直なところ,とても難しいと思います。実は私自身,ガマニアの前はコンシューマとか業務用のゲームに携わってずっとやってきているので,それがよく理解できます
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