。 志倉氏:  科学アドベンチャーシリーズの主人公って,どれもスタート時点だとすごく「イタい」んですよ。だから,プレイヤーは最初距離を感じるはずです。でも中盤くらいになると,少しずつ共感できる部分が出てきて,最終的には「あれ,なんかこいつカッコいいんじゃないか」と思ってもらえる。そういう場所に物語を着地させるように心がけています。  そういう,スタートとゴールの振れ幅を楽しんでもらうことも,主人公がオタクであることの強みですね。 :  数あるオタクの中から,今回,格闘ゲームオタクを選んだ理由は? 志倉氏:  ロボットをテーマにすると決めたとき,それがゲームのコントローラで動かせたら面白いのに,と考えたことが理由の一つですね。実際のホビーロボットも,今はゲームのコントローラで動かすようになってますし。だったら巨大ロボットだって同じように動かせるはずです。さらに格闘ゲームと同じ感覚でコマンド入力ができたら,夢のある話になるんじゃないか。そんな感覚がまずありました。 :  なるほど。 志倉氏:  それに格闘ゲーマーって面白いんですよ。今は格闘ゲームのプロゲーマーなんて人もいますけど,彼らはすごくストイックでありながら,どこか常識とはかけ離れたことを考えている……ように見える。海翔にもその辺りの要素を取り入れながら,アラド戦記 RMT,最終的には愛されるキャラを目指したつもりです。 :  主人公である海翔と,ヒロインの瀬乃宮あき穂の設定って,すごく特殊だと思うんです。一般的に,日本のアニメやゲームでは,熱血を引き受けるのって,普通は男の子の方じゃないですか。でも「ROBOTICS;NOTES」では,「絶対にロボットを完成させる!」という情熱で動いているあき穂の方が熱血担当になっている。 志倉氏:  実は「ROBOTICS;NOTES」だと,pso2 rmt,主人公の海翔はそこまで「イタい」わけじゃないんですよ。海翔って,イタいというより,純粋にムカつく奴でしょう? :  確かに。かなりイラッとくる部分の多いキャラクターです。 志倉氏:  じゃあオタクの「イタさ」という要素をどこで補っているのかというと,それをヒロインのあき穂が担っているんです。さらにそれを上回る「イタい」キャラに,腐女子のフラウがいる。もう奴は「CHAOS;HEAD NOAH」の拓巳並みに「イタい」ですから。もし二人が会話したら,相当気が合うんじゃないかな(笑)。 :  そのシーンは,ぜひ見てみたいですね(笑)
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