文部科学省のサイトに、3月25日までWSPEEDI(次世代SPEEDI)が公開されています。

福島第1原子力発電所(特定条件 WSPEEDI)[平成23年3月25日(金曜日)] (PDF:594KB)
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/other/detail/__icsFiles/afieldfile/2011/05/10/1305799_0325.pdf

ヨウ素131の積算を画像にしてみると、こんな感じです。

OLと幼稚園児のママで、コンサルタント!-WSPEEDI ヨウ素131積算

これは、ヨウ素131という代表的な核種1種類だけの積算です。

しかも
3月25日までに降った量です。
(SPEEDIは予測なのですが、予測値と実測値に大した違いはないそうです)

これでは、東京神奈川の様子がわかりにくいので
拡大して、東京神奈川の地図と重ねてみました。

OLと幼稚園児のママで、コンサルタント!-3月25日までのヨウ素131積算 WSPEEDI

緑色の部分は、高濃度汚染地域です。

水色の部分は、中濃度汚染地域です。

チェルノブイリ原発の事故のときに
旧ソビエト連邦は、55万ベクレル/㎡以上の地域は強制移住としました。

緑色の高濃度汚染地域は、10万ベクレル~100万ベクレル/㎡です。

福島県内でさえ、半分は中濃度汚染地域なんです。

茨城県は、ほぼ全域が高濃度汚染地域です。

東京都と神奈川県は、半分が高濃度汚染地域です。

東京・神奈川の半分の地域には、
福島県二本松市や本宮市よりもたくさんの放射性物質が降り積もっています。

「妊婦さんや小さな子供は、福島から逃げてください!」というのを
よく見かけますが・・・
実際には、関東に住む人たちにとって、
福島第一原発の事故はちっとも他人事ではないのです。


この汚染地図をみるかぎり、
私の住む横浜市神奈川区も、
高濃度汚染地域
に属しています。

私たちは、普段のテレビや新聞では
福島県内や、福島第一原発から30km圏内の汚染についてしか
見ることがありません。

だから、
南関東に住む人々は、
福島での原発事故を、対岸の火事くらいにしか思っていないのかもしれません。

幼稚園で、マスクを着けている子供は少数派です。

Twitterでは、
東京や神奈川の実際の放射線量を計測して、
写真に撮って、掲載してくれる方がたくさんいます。


5月8日の横浜みなとみらい地上50cmの線量です。
OLと幼稚園児のママで、コンサルタント!-5月8日 みなとみらい地上50cm

5月8日の東神奈川駅前地上1mの線量です。
OLと幼稚園児のママで、コンサルタント!-5月8日 東神奈川駅前地上1m


5月8日の横浜市神奈川区の公園内地上50cmの線量です。
OLと幼稚園児のママで、コンサルタント!-5月8日 横浜市神奈川区内の公園 地上50cm


私たち横浜市民がいつも確認している
横浜市発表の放射線量は、
30~33nGy/h(≒0.30~0.33μSv/h)
です。

横浜市の計測値は、地上23mです。

実際に私たちが生活する場所とはかけ離れた場所で計った値です。


横浜市鶴見区で、マンション1階の室内の放射線量を中継してくれている方がいます。







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小さな子供たちが生活している地上50cmや
砂埃だらけの園庭や校庭や公園は、
これよりもはるかに高い数値が予想されます。

放っておいていいとは思えませんが、

学校も幼稚園も、文科省の教育機関である以上
文科省からお達しがない限り、例年どおりに物事を進める以外のことはできないそうです。

中部大学の武田教授は、
「被曝場」と化した学校・幼稚園】というタイトルの日記を書いています。

「被曝場」と化した学校・幼稚園
http://takedanet.com/2011/05/post_268d.html

神奈川の4月14日、小石混りの土表面で、ヨウ素131が48000ベクレル(平方メートルあたり)、セシウム134と137がそれぞれ53000ベクレルだった。

事故から1ヶ月たって、放射性物質は地面に落ち、雑草の上にあり、そして土煙の中にある。

子供は背が低く、そして運動をする。地面からの被曝、舞い上がった土埃からの内部被曝・・・あらゆる点で子供の被曝は大人より多い。

それなのに、学校は校庭の運動を止めない。

体育館があるはずだし、体育館の床や壁を綺麗に洗って運動すれば被曝は格段に減る。

学校の先生はなぜ、子供を被曝させようとするのだろうか?



私たち南関東に住む人間にとっても、
福島第一原発の事故は、他人事ではない
のです。