最近、エルゴの抱っこひもを使っているお母さんをよく見かけるようになりました。
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いろんな柄があって、カラフルで、見た目のきれいな抱っこひもです。


でも、観ていて、とっても気になります。


エルゴの抱っこヒモは、縦抱き抱っこひもの基本である『内臓を圧迫しないこと』をクリアしていないからです。


1960年代後半から1970年代前半、
日本では海外からやってきたおしゃれな抱っこネット(横抱き専用)が流行しました。

第二次ベビーブーム時代に子育てをした方なら、みんな記憶にあると思います。

しかし、
横抱き抱っこヒモの流行は、
多くの先天性股関節脱臼児を作ってしまいました


その後、長い間、
日本の育児用品売り場からは、横抱き抱っこヒモは消えてなくなりました。


そんな状況の中で、
『画期的なもの!』として、1980年代に登場したのが、
スナグリと呼ばれる二重の袋の中に赤ちゃんを収める形の縦抱き抱っこヒモでした



当時のスナグリは、
首の座らない赤ちゃんを
先天性股関節脱臼にすることなく
内臓を圧迫することもなく、縦に抱くための工夫がたくさんありました。

まず、赤ちゃんのわきの下よりも下の胴体を収める内袋がありまして、
その外側に、赤ちゃんの首を支えるための外袋がありました。

当時、私はまだ子供でしたが
ずいぶんよくできているなぁ~、よく考えられているなぁ~と、感心しながら
袋(スナグリ)の構造を見せてもらいました。


『スナグリ(80年代版)は、二重構造なので夏場は暑い!』という理由から
1980年代後半から1990年代に出てきたものが、カドラー(1990年代版)と呼ばれるタイプでした。

カドラー(1990年代版)は、今のコンビ・ニンナナンナの縦抱き仕様に似ています。

縦に抱くことで、腰の据わらない赤かちゃんの内臓を圧迫することのないように
両方の脇の下を袋で支える仕様でした。

袋の上部(脇の下位置)に脇の下が届かない小さな赤ちゃんは、
お尻の下にオムツやタオルを詰めることで、正しい位置で装着することができました。


両脇の下をしっかり支えてあげさえすれば
首も、腰も据わらない赤ちゃんを
内臓を圧迫することなく、しっかり抱くことができるのです。


これは、沐浴時に、赤ちゃんの背中を洗うときに誰しも体感できることだと思います。

昔ながらのおんぶ紐だって、ただの兵児帯のおんぶ紐だって
赤ちゃんの両脇をきちんと支えるようにできてるんです。


『脇の下を支える』という基本に忠実に、簡素化しすぎたものが
現在のベビービョルンだと思っています。
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ベビービョルンは、お尻の下にオムツを入れる必要がないように
赤ちゃんの座高に応じて、高さベルトを調節できるような作りになっています。

大学生と幼稚園児のママで、コンサルタント!


でも。。。。
昔から抱っこヒモの移り変わりを見続けてきて、実際に使ってきた私に言わせれば
ベビービョルンでは、やっぱり安定感が悪いです。
腰が据わるまでは、もう少ししっかり脇の下をホールドしたいですね・・・

その点、ちょっと前までのニンナナンナの縦抱き仕様は、
基本に忠実で使い勝手がよかったと思います。
でも、最近『マジカルコンパクト』になってからは、ベビービョルン同様ちょっと頼りないですね・・・

でも、横抱き抱っこひもを市場から消してしまった歴史があるというのに
あえて横抱き抱っこひもを作ってしまったところには、疑問を感じています。


で、
本題のエルゴですが・・・・

エルゴの見た目は、
スナグリ(1980年代版)を見て勘違いした人が
見よう見まねでコピーして作ったような感じ
です。


腰が据わっていない、
自分で自分の上半身を支えることができない時期の赤ちゃんには

エルゴは、内臓への負担が大きいでしょうね・・・・


脇の下を支える構造がないことは、
内臓への負担だけではなく、
背筋や腹筋の発達も阻害してしまうでしょうね・・・

また、この構造は転落事故も心配です。


ここで、また
マクラーレンのベビーカー同様に
赤ちゃんの心と体の発達よりも、ママの都合優先を感じずにはいられないですね・・・

『それが資本主義!』 と言ってしまえば
それまでなんですけどね・・・



ママにとって、
赤ちゃんの体重が腰と肩に分散される作りのエルゴは、とっても便利だと思います。

でも、腰の据わらない赤ちゃんにとっては
内臓にも、背骨にも、負担が大きいでしょうね・・・


おしゃれだから!
流行だから!
かわいいから!

よくわかります。


でも、使うのは、腰が据わってからにしてほしいですねパー
(一人で支えなしでお座りができるようになってから)