『タイム』誌の「日本侮辱」の表紙の意味を読む! | マッド・アマノのパロディー・ブログ

『タイム』誌の「日本侮辱」の表紙の意味を読む!

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アメリカの週刊誌『タイム』誌は今から丁度90年前、1923年にヘンリー・ルースによって創刊された。

年50冊としても今年で約4500冊発行されたことになる。

とくに『タイム』誌の表紙はいつも話題になる。それほど、時代を反映しているからに他ならない。

ところが、人選やテーマは当然ながら『タイム』誌の編集方針そのものとなる。

中立である必要はないが歴史を恣意的に作って行くことだけは決して許されることではない。

「恣意的」とはどういうことか?

つまり、『タイム』誌に都合の良い方向に読者を誘導する、ということだ。

『タイム』誌に都合の良い事とは?

そもそも、『タイム』誌の創始者ヘンリー・ルースはとてつもなく政治性をはらんだ資本主義の伝道師だった。

約1世紀前、ルースは中国をアメリカ資本主義の拡大地域とみなした。

ルースの背後には当然ながら国際金融資本が控えていた、と見るべきだろう。

『タイム』誌の発行部数は1935年の45万から1937年のわずか2年間に60万を越えるほどの急成長を記録した。

ルースは『タイム』誌のほかに『フォーチュン』誌、『ライフ』誌を発行し、押しも押されない「メディア王」となった。

ルースは特に『タイム』誌を使って世論形成を強力に押し進めた。

第二次世界大戦が終了を迎える1945年に発行された12冊の『タイム』誌はとりわけ、強烈なものが含まれている。

ニューイヤーの1月1日号の表紙は軍服姿のアイゼンハワー連合軍総司令官だ。背後に星条旗、ユニオンジャック旗、三色旗、つまり米・英・仏の勝利を象徴するものだ。

アイゼンハワー総司令官はノルマンディー上陸作戦を指揮し、以降ドイツに対する反攻を続けて連合国を勝利に導いた“英雄”だ。

2月5日号の表紙はソ連のスターリン首相だ。背後に赤い星が流星のようにスーッと右肩上方に流れているデザイン。アメリカがソ連に好意をもっていることがよく分かる。

ところが翌週2月12日号は敵国ドイツのナチ党親衛隊のトップでありヒトラー内閣の内務大臣のハインリッヒ・ヒムラーの登場だ。

なんとヒムラーの顔の下に十字の骨が描かれているではないか。これは明らかにドクロマークを想起させる侮辱的なものだ。
★検索TIME Cover Heinrich Himmler  Feb. 12, 1945

さて、問題は5月7日号だ。
こともあろうに白地に「顔アップのヒトラー総督に赤色のペケ」という強烈なデザイン!ドイツ敗戦の象徴だ。
★検索 TIME Cover Adolf Hitler  May 7, 1945

この時点で創刊以来約1100を越える発行回数を重ねた『タイム』誌の中で「顔にペケ」は初めてのものだ。

ドクロマークを想起させるヒムラーの表紙はどちらかと言えばユーモラスでさえあるのだがヒトラーに対しては憎さ百倍をストレートに表現している。

さて、敗戦の約3ヶ月前の1945年5月21日号には昭和天皇が登場している。

軍服姿に身を包み、めがね越しに前方を見据えるヒロヒトの背景には太陽が燦々と輝き天女が舞っている。しかも、よく見ると軍刀を握っているではないか。
★検索 TIME Cover Emperor Hirohito  May 21, 1945

さてさて、この後、日本は敗戦国となる。

8月20日号の表紙は日本国民にとって恥辱を象徴するとんでもないデザインが出現した。

いくら戦勝国だからといって敗戦国をここまで侮辱していいのか?

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