青年のための読書クラブ/桜庭 一樹

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東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。その学園には、校内の異端者のみが集う読書クラブがあった。秘密のクラブ誌に記されているのは、学園史上明るみに出ない珍事件ばかり……。

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女生徒のみの学園で、「ぼく」という一人称を使う少女たち、対立する生徒会、演劇部、年に一度選ばれる「王子」、少女たちが引き起こす一見ユーモラスな事件の数々…。
なんかもう、随所でにやりとしてしまいます。
「拗ねたように唇を尖らす」なんて、いったいどこで読んだ表現でしょうか。でも、どこかで見たような気がする。

この甘やかな時間。耽美(?)な文体で描かれる「櫻の園」。よくできた舞台を見ているようで、とても心地よい時間でした。
そうした「舞台と事件」を描きつつ、他の作品と同じく「少女」という存在を描いているところが好き。

連作短編として5つのお話が収録されてますが、終わり方も綺麗でした。
聖マリアナ学園の100年。

いやあ、よかった。楽しかった。いいなあ、読書クラブ。
自分の学生時代を思い出しました。学校は嫌いだったけど、部室は大好きだった! 毎日放課後は部室で本読んだり友だちとしゃべったりしてました。あー…楽しかったなー…。
そんな気持ちを思い出させてくれた一冊。
★★★★


あっ、漫画が出てる! 読みたい!!
青年のための読書クラブ 1 (Flex Comix)/桜庭 一樹

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