♪戦いの後 ♪
第10話:重すぎる条件【番外編】
7月18日 03:40 迅凛峠 頂上
哲也「今日はありがとうございました」
如月「さすがだね・・・圧倒されたよ」
哲也「プラクティスはどうしますか?」
硲「いや・・・俺達はいいや。あれだけ完璧にやられたらやる気も出ないわ」
哲也「わかりました」
祐夜達はそれぞれ相手した人達に向かって歩き出す・・・
岡本「今日はありがとうございました。楽しかったです」
渉「君の腕は本物だな」
岡本と渉は握手をする・・・
若本「・・・・・ありがとうな」
真介「無事に車が復活して良かったな」
若本と真介は良い笑顔で去る
松山「サンキューな。良い戦いできて燃えたぜ」
陣矢「おう。次も負けんなよな!」
まだ楽しみたいという顔しながらも2人は握手する
如月「フッ・・・。君の予知能力・・・っというかなんていうか。たまげたよ」
祐夜「それはありがたい言葉だな。1本目で終わらせてしまったのが惜しかったが・・・また機会あればしよう」
如月「あぁ。そうだね」
祐夜「よっしゃ!撤収すっぞ・・・!」
岡本「うぃ!」
松山「はいよ」
若本「フッ・・・」
哲也「了解!」
祐夜の賭け声でブリザードゴーストのメンバーは車に乗り出す・・・
祐夜達は迅凛峠から姿を消す・・・・・
硲「・・・・・今回は負けましたね。いうならば・・・完敗?」
如月「そう簡単には勝てないのがわかったな。これからの活躍が楽しみだな」
♪課せられた条件 ♪
7月25日 12:00 逆瀬川峠 第3区間
拓疾「・・・・・・」
ピッ・・・
ストップウォッチを止める音がする・・・・・
??「・・・・・中々ね」
12:10 逆瀬川峠 頂上
渋川「ふあぁぁ・・・眠ぃな。せっかくの祝日なのに・・・」
拓疾「やれやれ。俺等に呼び出しってまた珍しい事もあるんだな」
??「久しぶりね。ちゃんと揃ってる?ちょっとした報告しておくわ」
拓疾「どうした?チーム・SPEEDのリーダー・・・織田さんよ」
??=織田「私語は慎むように・・・えっとね。
あと1ヶ月もすれば…この逆瀬川峠に殴り込みかけてくるチームがここに来るわ」
渋川「へぇ・・・また恐れを知らない人達なんだね」
そこで拓疾は少し感づく・・・
拓疾「ん?逆瀬川に殴り込みのチームってまさか……関西エリアで最強と呼ばれたチーム?」
織田「あら?知っているの?夜真月祐夜がリーダーのチーム・ブリザードゴーストよ」
そして、そのチームの名を聞いた2人は・・・ドッと汗を流し始める……
渋川( ついに・・・来た! )
拓疾( やっぱりか。だがこれであいつとの決着つけれるという訳か! )
織田「そこで・・・担当の方はもう考えています」
渋川「あれ?担当を考えるって・・・もう決まっているんじゃあ?」
織田「渋川。あなたにはダウンヒルでS2000を使う岡本と戦ってもらいます」
拓疾「ちょちょ!!待てよ!あいつ等のチームの岡本と松山はヒルクライム担当だぜ?なんでダウンヒルで?!」
織田「私には色々と考えています。3つ程の作戦がね・・・。そこで拓疾は祐夜と戦ってもらいます」
拓疾「・・・ッ!! あいつはダウンヒル担当だぞ?それに・・・・・」
織田「作戦があるのです。選択権はこちらにもらいましたので・・・祐夜さんにね。
そして、今回は私も参加させてもらいます」
渋川「えッ!?」
拓疾「なんだと?!」
驚く二人・・・
織田「3人の指名制として私が条件を出したので、ダウンヒルで行かせてもらいます。
この・・・愛車のFR-Sでね♪」
7月28日 17:20 第16号明石神戸宝塚線付近
そこに灰色のFDを走らせていたのは・・・・・
祐夜を乗せた若本のFDである・・・!
若本「また次のバトルの舞台が決まったらしいな。お前のホームページで確認した。
なんでも六甲山付近の近くの峠らしいじゃないか・・・逆瀬川峠・・・だっけ?」
祐夜「フゥー・・・・・。あぁ・・・そうだ。今回の舞台は相手チームから条件が来たからな」(タバコ吸いながら
若本「どんな条件なんだ?」
祐夜は3つの条件を説明する・・・
祐夜「まず1つ目。相手チームの担当を従って行かなければならない事。
簡単にいえば、お前の場合はダウンヒル担当だろ?それを逆に走ればヒルクライムで走らないとだめなんだ」
若本「なんだ?そのやけに凝った条件は・・・」
祐夜「まぁそう思うだろうな。そして2つ目は、相手チームから俺等の3人を指名されたんだ。それで走らないといけないんだ。
まず、1人目はダウンヒルでは岡本・・・」
若本「待てよ。岡本はヒルクライムだぞ?」
祐夜「仕方がない・・・今回の舞台では結構厳しい戦いになる。無理矢理にでも叩き込むしかない」
若本( 現にお前のスパルタ教育は、真面目に凹まされるから却下したいくらいだが・・・・ )
祐夜「2人目はヒルクライムで俺が指名された」
若本「ヒルクライムで祐夜が出るのか?!」
祐夜「・・・・・何度も言うように相手の指名だから仕方が無い」
若本「・・・違和感ありすぎるな」
祐夜「そして3人目、ダウンヒルは若本。お前にやってもらう」
若本「・・・なんで俺だけダウンヒル担当のままで通るんだ・・・」
祐夜「大丈夫だ。俺もわからん。相手がズル賢いのか。
それとも何も考えていない鳥頭なのか・・・知らん」
若本( おいおい・・・ボロクソだな・・・・ )
祐夜「最後の条件・・・それは。バトル中に1度でも抜けれたら・・・・・決着がつく事だ」
若本「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
新たな舞台……逆瀬川峠!
しかし、祐夜達に課せられた条件はあまりにも厳しいものだった。
このバトルでお互いのチームリーダーの駆け引きが始まる!
果たして・・・制するのはチーム・SPEEDか?それともチーム・ブリザードゴーストか?
それは次回で・・・・・
第10話:重すぎる条件 END