・・・・・祐夜のNSXが正体不明の車に敗れてから数ヶ月立ち・・・・・
♪午後の時間 ♪
オォォォ・・・・・・・・・・・
6月20日 15:30 迅凛ファミレス
そこにいたのはブリザードゴーストの祐夜と若本の姿があった。
若本「アイス珈琲二つ・・・」
店員「かしこまりました」
頭文字Dオリジナル小説 番外編 【悪夢の影 その二】
若本「・・・なぁ祐夜。そこらの走り屋の噂だけどさ。お前が走り屋やめちまったって噂マジ?」
祐夜「・・・マジだな。フゥー・・・・・・」 (タバコ吸いながら
若本「なんでまた?」
祐夜「んー・・・・・・・・」
祐夜は視線を若本のFDに向ける・・・
祐夜「まぁ・・・潮時だったと言う事だろうな」
若本「んだよ・・・それ。チームの奴等全員が寂しいと言ってんだぞ?
特にお前の彼女さんがさ」
祐夜「フン・・・走り屋の何がわかるのやら。それにな」
若本「ん?」
祐夜「やめた理由はあと1つあるんだわ・・・・・」
若本「・・・なんだよ?」
6月20日 16:00 迅凛市街地付近
喫茶店から帰りの祐夜と若本である・・・
オォォォ・・・・・・・・・
若本「なぁ。そろそろ教えてくれよ。なぜやめちまったのか?」
祐夜「フゥー・・・そうだな。あのプロジェクトDとの戦いから二週間後の話だな。
俺は、普通に迅凛峠に走りに来ていたんだ。少ししたら後ろから車種まではわからなかったが・・・煽られてさ」(タバコ吸いながら
若本「この迅凛峠では祐夜のNSXだとわかっていてなのか?」
オォォォォォォ・・・・・・・・・
祐夜「わからない。だが・・・あれは自信喪失するぐらいのレベルだった。
俺が本気で走っているラインとはまったく違う走りで抜かれたしな」
若本「お前が本気で走って負けた?!一体何がどうなって・・・」
祐夜「それから姿がポンとなくなってさ・・・。さすがにその日の夜は寝られなかった」
若本「・・・・・そうだろうな」
オォォォォォォォォォォ・・・・・
祐夜「フッ・・・それから色々と考え込んだ結果……やめようかと決意したのさ。何も理由もなくてやめる訳にも行かないしな」
ウォォォォ・・・・・・
若本「それにしても他の奴等は聞いてて、チームに言わないなんてリーダーとしてどうだよ?」
祐夜「はは。まぁ悪く思うな。悔いはないんだ、負けてスッキリしたさ」
若本「・・・・・そうか」
祐夜「なぁ・・・深夜に迅凛峠行ってくれるか?」
若本「んぁ?あぁ・・・」
オォォォォ・・・・・・・・・・
6月20日 03:00 迅凛峠 頂上
祐夜を乗せた若本のFDは迅凛峠を下っていた・・・
オォォォォォォォ・・・!
若本「しかし・・・びっくりだな。こんな時間にもいろんな車が走っているとはな・・・
興味あるだろ?祐夜」
数々の走り屋の車が通り過ぎていく・・・
ウォォォォォン!!
ゴァ!!ウォン!!!
オォォォォォォォ!
祐夜「あぁ。実力がいか程なのか・・・走ってみたいが走り屋やめてからかなり立っているしな
腕所か・・・全部鈍っているさ」
ウォォォォン・・・・・
若本のFDが通り過ぎた場所でギャラリー達が話していた・・・
ギャラリー2「なぁ。今若本さんのFDじゃなかったか?」
ギャラリー1「あぁ・・・だけどまたなんでここに来たんだ?」
ウォォォォォォン!!!
そこに何か通る・・・・・・
ギャラリー3「・・・・おい!今なんか物凄い速さで通り過ぎたぞ!?」
6月20日 03:01 迅凛峠 下り 第2区間
♪Speed Lover ♪
ゴアッ!オォォォォォォ・・・・・
FDの後ろから一台のヘッドライトが照らす・・・
祐夜「・・・なんか後ろから速いのが来てるぞ?」
若本「んぁ?本当だ」
オォォォォォォォォ・・・・・!!
若本「煽ってくるか・・・ここ最近、色んなテクを磨いたんだ。
完全にちぎってやらァ!!」
祐夜( さて、久々にこいつの走りを助手席から見れるのか・・・ )
ゴァッ!!ウォォォォォォォォン!!
ギャラリー3「お?久々に若本さんのバトルだ!!」
ギャラリー1「後ろの車は誰だ?見た事ねぇな・・・」
祐夜「・・・ほぉ」 ( うまい・・・ブロックラインも完璧だ )
※ブロックラインとは、抜かれないようにドリフトしながらライン取りの事
若本「・・・クッ!」
ゴァァァァ!!パシュンッ!!
若本「車を横にさせるなんざ誰でもできる。そこで俺が編み出したのは・・・」
ウォォォォン!!オォォォォォォォォォォォ!!
祐夜「・・・ッ!」
若本「そう。左コーナーに対して右にハンドルを回して、コーナーから脱出する手前でアクセルを踏む。
するとドリフトからのカウンター当てなくても、コーナーギリギリに寄せてスムーズに走る事ができる。
これがゼロカウンタードリフトッ!
だが・・・・・迅凛峠の軽いストレートで差が縮む。きついな。ストレートで負けているとは・・・
ウォン!!ギャアァァァァァァァ!!
よっしゃ・・・もういっちょ!!」
祐夜( 同じ手を食らってくれる程、甘くないような気がする・・・それに )
ゴアッ!!ゴォォォォォォォォ!!
若本「・・・?!俺と同じゼロカウンターで食いついてきやがった!なんだそれ!?」
祐夜( この感覚・・・もしかすると俺を負かしたヤツ・・・か? )
オォォォォォォォォォォォ・・・!!!
若本「だめだ・・・ぴったり食いつかれている!離れねぇ!!」
ウォォォォン!ゴァ!!パシュンッ!!
祐夜( 後ろからとんでもないオーラが感じる。車まではわかんねぇけど・・・
もしかしたら、あの時のヤツなのか?だとしたら・・・・・・
若本に勝ち目は0%だ・・・!! )
迅凛峠 下り 第4区間
ギャラリー2「お?来たぜ?」
ギャラリー1「若本さん・・・バトルとかプロジェクトD以来だから腕が落ちているんじゃあ・・・?」
ギャラリー4「祐夜さんが走り屋やめてからチームの活動が少し減ったしな」
ギャラリー3「つまりは、祐夜さん一人でチームのみんなを纏め上げていたという事か。すげぇなそれ」
ギャラリー1「来たぞ!」
若本「こうなったら・・・藤原と同じ方法で!!」
祐夜( ・・・だめだ。タイヤを溝にはめるタイミングが早すぎる )
ガシャン!!ギャアァァァァァァァァァ・・・
若本「クッ・・・!!外れちまった・・・!」
祐夜( ・・・来るッ!! )
オォォォォォォォォ・・・・・ガシャン!!!
ギャラリー1「うわッ!!後ろの車が溝引っ掛けて走ってんぞ!?」
ギャラリー4「どういう神経してんだ?!」
若本「な・・・なんだそれェ!?」
ゴゴゴゴゴッ!ギャアァァァァァァァァ!!
謎の車は、若本が行い損ねた溝落としを実行しながら立ち上がっていく・・・
ギャアァァァァァァァァァァァァ!!!
ギャラリー2「やばい!!インが空いた!!」
ギャラリー4「抜かれるぞッ!?」
オォォォォォォォォォォォォォ!!
そう・・・この時、溝落としに失敗した若本は、そのままアウトに膨らみながら曲がっていくが・・・・・
ゴアッ!!
気づいた時には・・・もう遅かったのである!既にインに付かれてしまっていた!
パシュン!!ウォォォォォォォォォォォォン!!
祐夜( なんだ・・・違った )
若本「うわぁ・・・!?そんなバカな!?」
若本「ふ・・・ふざけんなよ!?コーナーとストレートで勝てない相手にどうしろってんだよ!!」
祐夜「・・・・・完敗・・・だな」
一体・・・ブリザードゴーストの祐夜と若本に襲い・・・ちぎった相手とは一体誰なのか?
頭文字Dオリジナル小説 番外編 【悪夢の影 その二】 END