焼けの交配種 | ROKA BLOG

焼けの交配種

2月も今日で終わりですね!

既に、こぼれの菜の花は満開!(笑)

実生のサクラも咲き始めました。

 

画像は兄弟株で、ピンク色の花色に濃淡があります。河津桜の実生ではなくて、この時期に咲く淡いピンクの桜、ラベルが外れて品種名は不明です。

ハウスは花盛りになってきました!

 

これから暖かくなると種の成熟も早くなりますので、採種が大忙しになります。

 

また、交配も今月中に終了しなければなりません。こちらも大忙しです(笑)。

作品展では、わずかしかお見せできなかった平塚弘子さんの“焼け”を使った交配種が咲いてきました。

 

フリンジ、ブロッチ覆輪、八重、そして焼け。完成度を高めるにつれて、遅咲きになってくる傾向があります。

 

ある種、工芸品みたいなものですので、それを創り出すのに植物もそれなりのエネルギーを使うのかもしれません。

平塚さんの焼けの本系統。

 

「上弁にまで焼けがきれいに入ったもの」を「ドリームワンダー」としてほしいとのご希望がありましたので、これらはその基準に達していません。ですので、「焼け」の表記としています。

 

一昨年の作品展の画像を見直しますと、「フラットな丸弁に上弁まで焼け」が平塚さんのイメージのようです。その再現に努めたいと思います。

 

と、同時にこの遺伝子を引き継いで更に魅力的な花を生み出していかねばなりません。

酒吞

 

本来は赤に小ブロッチの焼けですが、一番下の画像のようにブラウンの個体が分離してきました。

金しべ

 

イエローの小ブロッチ焼け。

 

上記は2品種は平塚さんの焼けの遺伝子をお借りして作ったものになります。

その金しべを使った交配。

 

使った花の範疇でいいのか、それとも離れるのか・・・、イメージ模索中!(笑)

 

当然のことですが、イメージを描いて交配の組み合わせを行っていくのですが、それも最終的には種を播いてみなければ分かりません。

 

上から4番目、最後の花は違った展開が出来そうです。離れるのを恐れてはいけない!(と、自分に言い聞かせる・笑)

同系交配

 

平塚さんの焼け同士の交配。私が維持しているのは、ブルー、ローズ、クリーム、ラベンダーとそれから分離したローズレッドの小輪タイプ。この交配はそれらをお互いに交配したものです。

 

平塚さんの焼けの系統は、純化が進んでいるので性質的にも若干弱まっているように感じます。ですので、株の元気さを維持するための組み合わせです。そこから微妙な色合いが分離することもあります。

交雑交配

 

平塚さんの焼けと通常のブロッチ品種の交雑に、さらに平塚さんの焼けを戻し交配したもの。

 

焼けは劣性遺伝ですので、子供では隠れてしまいますが、孫の代では分離してきます。

 

株は元気にはなりますが、焼けは再現できても平塚さんの完成度には及びません。いかに平塚さんのドリームワンダーが磨き上げられているかが分かります。

複雑交配

 

交雑交配同士の交配。平塚さんの焼けを含めて4~6の品種が関わっています。

 

ここまでくると、平塚さんの焼けのイメージとはまた別の世界が見えてきます。いい感じです!(笑)

 

これがひとつの焼けの可能ですね。

 

令和の時代でもまた“焼け”のブームが来るかもしれません。そうなるように頑張らねば!です(笑)。