吉村君の圃場へ
月曜日は、宮崎市の吉村君の圃場へお邪魔しました。
今期は諸事情があって、生産がままなりませんでした。
植物や自然相手ではどうすることもできないことが多々あります。
たくさんいただいた注文に応えられなかったことの申し訳なさで落ち込んでいましたが、それは来期で挽回すればいいこと。今回の分も含めてね(笑)。
ブローインフィールド
やはりいい花です!と、言ってもこの品種の魅力は、“草姿”、花じゃないんです(笑)。
ある意味、この選抜の視点は凄いですね!だって、これを前面に押し出した品種ってないのですから。
とにかく植栽によく馴染む、春遅くまで花を咲かせる。ガーデナーの方が欲しがる理由がよく分かります。
花にもバリエーションがあった方がいいんじゃないかといろいろ提案してみましたが、今のところこの基本タイプを超えられないですね。
さて、吉村系はこれだけではありません。花もやっています!(笑)
今回、お預かりした親株をご紹介しましょう!
ブローインフィールド・細ラビットタイプ
ブローインフィールドの中から出現しました。交雑?よく分かりませんが目を引いたのでお預かりしています。
スカイラーク
ファミリーレストランじゃありません。ブローインフィールドですので、「ひばり」です(笑)。
コウロギノブコさんの‘モンロースカート’の登場は衝撃的でした。以降、インスパイアされた方々がこの反転咲きの再現に取り組んでいます。
たくさんの方々に刺激を与える。これがコウロギさんの凄さですね!
人が違えば由来も違う。ですので、コウロギさんとはまた違った雰囲気の反転咲きになっています。
その中にブルーイングパープルの個体が出現!反転咲きもまだまだ奥が深いです。
また、バードフェイスの系統もあります。
コウロギさんが、ぞうさんビオラとは違った唇弁巻き込みの系統を育成されていますが、それとは違う系統が出来そうです。
もしかして、唇弁巻き込みタイプ、これから来る?(笑)
カナリープランタン
落合さんの‘カナリア’を使った交配。何とかこれを植栽向きに…。模索が続いています(笑)。
小春を使った交配系統
極淡いピンクの丸弁です。この色のブローインフィールドがあってもいいかも…(笑)。
ここ小春
これも小春を使った交配です。何故か、ストライプタイプが出現!このストライプ、再現率が高そうです。
さてさて、吉村君が追っているのがステムが長い系統!
この切り花にも向くビオラの育成系統が「君待ち」になります。言わずもがな、首を長くして…ってことですね(笑)。
君待ち・ブラウンラッフルの個体
君待ち・青染みの個体。この色合いは何とも不思議です。
そして、その君待ちを使った交配がこちら!
花の形やステムが固くなりました。これだけの長さがあれば、十分切り花に使えます。
いろんな方が、いろんな視線で、育種に取り組んでいます。
令和になってますます楽しくなってきた日本のパンジー・ビオラの世界です!!