↓ Techinsight(2011.9.1) より
ロシア北西の街ムルマンスクで、出会い系サイトを通して知り合った
男性を殺害し、その肉を調理し食していた21歳の調理師が逮捕され
た。
ロシアでは2011年1月から8月現在までのわずか8カ月の間に、すでに
数件のカニバリズム(人肉嗜食)的殺人事件が発生している。
この男はゲイ専用の出会い系サイトを通して知り合った被害者を自宅
に招待し、彼をナイフで殺害、その後被害者の肉でハンバーグ状の
ひき肉料理とソーセージを作り、それを食していた。
しかも男はそれだけではなく、その調理過程をビデオで撮影し、
インターネット上にアップロードするなどもしていたという。
だが、こうした所から足がついたのだろうか、男は逮捕となったが、もし
捕まらないままでいた場合、男はこの先も同じ手口で人を殺害する
計画を立てていたというから恐ろしい話である。
その後の調べで、男は出会い系サイトを利用した理由として、目的は
あくまで人肉を食すことであり出会いそのものに関心はなかったが、
そうしたサイトを利用する人達は一般的にシャイな人が多く、そのため
相手の周囲に自分の存在を知らされる心配がないだろうと考えていた
と話している。
このことからも殺人が衝動的なものではなく、入念に計画されたもので
あることがよく分かる。
ロシアでは今年だけでも既に数件のカニバリズム(人肉嗜食)的殺人
事件が発生している。
その1つは5月にモスクワで発生しており、また同じく5月にサンクト
ペテルブルクでは、16歳の少女を殺害しその肉を食した20歳の男2人
が逮捕され、それぞれ懲役18年と19年の判決を言い渡されている。
↓ Polls Boutique より イメージ画像です
どうも暗鬱たるニュースばかりが続きます。
人肉食については、前項 “死んだ乳児で作った中国の「人肉カプセル」” でも触れましたが、本来、カニバリズム(人肉嗜食)という言葉
には多くの動機を含みます。
前項の様に強壮剤や媚薬などの薬効を信じるもの、強い者の力を取り
入れる為の感染呪術、葬送としての宗教儀式、「アンデスの聖餐
(せいさん)」の様に緊急時での栄養摂取などなど・・・
中でも、ジェフリー・ダーマーや佐川一政、上記の調理師の様に、
しばしば(人肉「嗜食」と云う様に)人肉食を楽しむ為に殺人を犯す者
が現れます。
「美味しい」から嗜好するとはいえ、最初の一口を経験するに至るのは
何故なのか?
ジェフリー・ダーマーは、殺人を重ねる内に人肉嗜食に至りますが、
佐川一政と調理師などは「食べる」為に殺人を犯します。
フェティシズムに結び付けて考えられたりもしますが、果たして・・・
イースター島では、モアイ建造の為、環境が破壊され、食糧不足に
なった結果、人肉食が横行したとする説が有ります。
カニバリズムは近代~現代ではタブーとされていますが、歴史的に
見ると、(世界的にも)珍しいことではありませんでした。
ロシアで、この様な事件が頻発している事に触れられていますが、
数年前から同様の指摘がされています。
但し、潜在的な事件も含めてロシアだけが特別なのかどうかは断言
出来ないとは思いますが・・・
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