『ザ!世界仰天ニュース』 FOP:石化 | パンデモニウム

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日々の気になるコト・モノを万魔のごとく脈絡なく取り上げていきます

※何度かのブログフォーマット変更により改行ポイントがずれてしまい、ほとんどのページがガタガタになっております。
読み難くて申し訳ないです。

24日の 『ザ!世界仰天ニュース』 は、

体が骨に変わっていく少女

でした。


1986年、UK・ロッチデール。

ある日、母ジュリーは末っ子のレイチェル・ホップウッド(Rachel Hopwood)

首に、小さな膨らみが有るのを見付け、ホームドクターの元へ。

医師は若年性の繊維腫と判断。

だが一週間後、膨らみは7㎝もの大きさになり、更に背中にいくつも出来ていた。

医師は腫瘍の成長が早いので止めなければ危険と判断し、化学療法を行った。

化学療法が5日間行われ、その後3週間空けて再開、その繰り返しを10ヶ月

続けた結果、腫瘍は全て消えた。

その後、レイチェルは元気に育った。


だが、彼女が9歳の時、遊んでいると転落し、肩甲骨の下をぶつけた。

すると、ぶつけた所が少し膨らんでいた。

それは7年前のあの腫瘍に似ていた。

念のため病院へ行くと、以前と同じ成長の早い若年性の繊維腫と診断され、

レイチェルは再び3ヶ月間の化学療法を受けることになった。

しかし、今度は腫瘍が消えなかった。医師も原因が分からなかった。

そこで化学療法から放射線治療に切り替えたところ、消えるどころか、新しい

腫瘍が首の後ろとあごの下に出来た。

その後10日間の放射線治療を続けると、何故か腫瘍は消えた。

これは消えたのではなく、身体の中ではあるものの増殖が始まっていたのだ。

そして、レイチェルに異変が起こる・・・。


転んだりぶつけたりしたわけではないのに、右腕が上がり難くなったのだ。

更に首が左右に動かなくなった。

少しずつ身体が固まっていくにつれ、彼女は恐ろしくてたまらなくなった。

そして、レイチェルが12歳になったある日の定期検査で病名が判明。

それは「FOP」という遺伝子疾患。

これは身体が骨になっていく疾患で、レイチェルのしこりは消えたのではなく、

骨化していたというのだ。

そして、医師はこの疾患に対する治療法はないと説明。

ただ、今すぐ生死に関わるわけではないので、身体に負担をかけないようにと

指示した。


レイチェルが14歳になった頃、自分を変えるきっかけとしてドキュメンタリーの

密着取材を受け入れた。

また父スティーブンは、アメリカの専門医や団体に連絡をとり始めた。

そして、父のFOP学会のシンポジウムに参加しようという提案に、最初は拒絶

していたレイチェルも、家族の強い説得でようやく了承した。

そのシンポジウムで、医者が研究を進めていること、同じFOPの患者が前向き

に生きようとする姿を見た。

レイチェルは、身体が動かなくなる前にやりたいことを全部やってやろうと、

考え方を変えることが出来た。

障害者団体主催のファッションショーの宣伝用写真撮影に挑んだり、地元紙

主催のコンテストに出場したりした。

レイチェルは高校、そして大学へと進学。保育士の資格を取り、幼稚園で働き

始めた。


だが、病魔は着々と彼女の身体を蝕んでいった。

FOPは身体の上から下へと症状が移行する。

遂に足首が固まり爪先でしか歩けなくなった。

ハイヒールを履いた方が楽になった。

ある日、近所に住む兄の友人のポールが声をかけてきた。

ポールは昔からの知り合いで、レイチェルの病気のことも知っていた。

何度か逢う内にポールとの交際が始まった。

彼はレイチェルの身体の不自由を苦にせず、人目も気にしなかった。

「生きている限り彼と一緒にいたい。」と思い悩んだ末にレイチェルは、ポール

にプロポーズした。

断られる覚悟だったが、何と彼はOKしてくれた。

そして2010年、レイチェルとポールは結婚式を挙げた。

現在のレイチェルの望みは、子供を産むことだという。


 ↓ fop action より  『コスモポリタン』 に掲載

  男性はポールさんですね。


パンデモニウム-FOP05



FOP(Fibrodysplasia Ossificans Progressiva)

  ・・・進行性骨化性線維異形成症

    骨折した部分を補強するように骨組織を形成する信号を常時出し続ける

   ことによって、筋肉や腱などが骨組織に変化してしまう。

    骨組織が増殖する事で、関節の動きが制限され、最終的には呼吸が

   出来なくなったり、体内の器官を押し潰したりして死に至ります。

    発症すると、打撲などの刺激で骨化が進むので、注意が必要。

    発症率は160万~200万人に1人と云われる遺伝子疾患ですが、現状、

   治療法は見付かっていません。

    足の親指が極端に小さく、先天的に外反母趾の様になっている場合が

   多いのですが、だからといってFOPであるとは限りません。

    日本でも難病として認定されています。

    古くは「石化症」として知られていました。


 ↓ Masters In Healthcare より


パンデモニウム-FOP01


 ↓ CITESTE-NE より


パンデモニウム-FOP02


 ↓ FLEABITTEN MOTHEATEN より


パンデモニウム-FOP04


 ↓ Hubpages より


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徐々に身体が動かなくなっていく恐怖たるや・・・

やはり、周りに支えてくれる人がいる事で、この病と戦えるのだと思います。

悪影響の有る骨組織を、外科手術で取り除けないものかと思ったのですが、

骨組織の成長速度が速く(恐らく、手術自体が刺激となるのでしょう)、不可能だ

そうです。