タリバンの兵士と12歳で結婚したが虐待され逃走、夫に耳と鼻をそぎ落とされる
制裁を受けたアフガニスタン女性ビビ・アイシャ(Bibi Aisha)さんのポートレート
写真(当時18才)。
南アフリカの写真家ジョディ・ビーバー(Jodi Bieber)氏が撮影し、世界報道写真
財団主催の2010年世界報道写真コンテストで大賞に選ばれた。
2010年7月には米誌「Time」の表紙となり、論争を巻き起こした。
「あの少女の写真だよと言えば誰もがわかる。これほど印象に残る作品には一生
で10枚も出会えるかどうか」と審査委員長のデイビッド・バーネット氏は評する。
「アフガニスタンの女性シェルターで彼女を撮影したとき、内面の美しさを
とらえたいと強く思った」。
電話で受賞を伝えられたビーバー氏はこう話したという。
言葉にならない衝撃を受ける写真です。
16歳の時、アイシャさんは、強制的に許嫁の家に連れていかれました。
しかし、許嫁はパキスタンで戦っており、彼女を出迎えたのは許嫁の父親と10人
の兄弟達でした。
アイシャさんは2年間、そこで奴隷以下の生活を強いられ、とうとう逃げ出し
ました。
ところが、逃亡の途中で警察に捕まってしまいます。
アフガニスタンでは女性が逃亡をはかることは罪になるのです。
収監されたアイシャさんには3年の刑が言い渡されましたが、5ヶ月で特赦に因り
出所したところで夫の父親に見つかり、家に連れ戻されました。
アイシャさんは、そこで初めて夫に会ったのですが、夫はアイシャさんを「家族の
名誉を汚した」という罪でタリバンの法廷に訴えたのです。
タリバンの法廷は、アイシャさんの鼻と耳を切り落とすという刑を宣告。
兄弟たちに押さえ付けられ、夫の手で執行されました。
そのまま放置されたアイシャさんでしたが、彼女は生き残りました。
昨年、アイシャさんはアメリカで鼻の形成手術を受けています。
↓ NAVER より 笑顔だ・・・
本当に少しずつ変わりつつあるとはいえ、イスラム圏にはこうした事例がまだまだ
有ります。
『Time』 誌の表紙になった時、「もしも、我々がアフガニスタンを去ったら、何が
起きるか」、というタイトルと共に掲載されており、アメリカが彼女を反タリバンの
プロパガンダに利用している側面は否定出来ません。
「論争を巻き起こした」というのも、この批判を含む事を付け加えておきます。