さよならの次にくる<新学期編> (創元推理文庫)/似鳥 鶏
    ★★★★☆
¥693
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続きが気になっちゃってすぐに読んじゃいました、ということで下巻にあたる「新学期編」です!
同じ作家の作品は続けて読まない、、と思っているのですが気になっちゃって。
そして積読本消化強化月間中でしてさくさく読んでおります。


名探偵の伊神さんは卒業、葉山君は進級、そして迎えた新学期。曲がり角が衝突したことがきっかけで、可愛い一年女子の佐藤さんと知り合った。入学以来、怪しい男に後をつけられているという佐藤さんのために、葉山君はストーカー撃退に奔走することになる。苦労性の高校生・葉山君の、山あり谷ありの学園探偵ライフ。爽快なフィナーレまで一気呵成に突き進む学園ミステリ、後編。


あぁ。表紙のヒロインがチェンジ!柳瀬さん頑張れ!
そしてこの作品で卒業式編の謎も伏線も回収してくれて面白かった。

てか葉山くんは女運がないんじゃ、と疑いたくなるような話が続きだれか彼に優しくしてあげてくださいとすら思ってしまう。
柳瀬さんを筆頭、、ね。

伊神さんと柳瀬さんのツーカーの仲にやや嫉妬しつついいコンビ。もといトリオ?
伊神さんのバックボーンも明らかになりより一層伊神さんに肩入れしてしまいます。
てか大学に進学したはずなのに伊神さんの出現率は高いし、呼べばすぐ来るしより奇妙な人です。

個人的にニヤニヤしながら読んでしまう。伊神ファンだから。てへ。
葉山くんはあくまでワトソン的ポジションですね。次回作こそ主役として頑張って!
さよならの次にくる <卒業式編> (創元推理文庫)/似鳥 鶏
    ★★★★☆
¥609
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似鳥さん2作目!
上下巻になっているのですがタイトル的に一見わからないですねぇ。


「東雅彦は嘘つきで女たらしです」愛心学園吹奏学部の部室に貼られた怪文書。部員たちが中傷の犯人は誰だと騒ぐ中、オーボエ首席奏者の渡会千尋が「私がやりました」と名乗り出た。初恋の人の無実を証明すべく、葉山君が懸命に犯人捜しに取り組む「中村コンプレックス」など、「卒業式編」は四編を収録。デビュー作『理由あって冬に出る』に続くコミカルな学園ミステリ、前編。



面白かった!といかこれを読んだだけではまだ物語りは終わらない。
消化不良というか判らない部分も多い。
だからこそ急いで入学式編を読まなければならない!

今作で伊神さんにヤラれた。伊神さん好きだ!!大好きだ!
そしてこの表紙の女の子はやっぱり柳瀬さんだったのね。

ラブレターの事件は時間が経ちすぎている割には物的なものよくあったな。その辺はちょっと無理がありませんかね。あとその話を同級生が柳瀬さんに話したというのも引っかかった。まあ柳瀬さんが脅したんでしょうけど・笑 

著者は短編の方がいいのかも。
デビュー作は「むにゃむにゃ」なってしまった私ですがこの作品はとても面白かった。楽しめました。
似鳥さんの成長が伺える1作です!

その間間に意味ありげに挟みこんである「断章」がまだこの段階では謎すぎる。
だからこそ急げ「新学期編」!
Story Seller〈3〉 (新潮文庫)/著者不明
    ★★★★☆
¥740
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このシリーズ、ちゃんと雑誌で買っているのに積読が長すぎて読むのはいつも文庫化と同時くらいという。
でも今回でこのシリーズも最後。寂しいです。


大好評アンソロジー第3弾のお届けです。前々作、前作に登場した超豪華執筆陣に加え、新たに湊かなえさん、さだまさしさんが登場。オール読みきり、読み応え抜群の作品を収録します。エッセイあり、ミステリあり、笑える話や、ホロリとさせる恋愛小説あり。あらゆる世代の方々にご満足いただける読書体験をお約束します。本とともに過ごす、至福の時間をお楽しみください。



「男派と女派 ポーカー・フェース」沢木耕太郎
【いままでの人生で、大事なことというのは男と女のどちらに教えてもらいましたか】
→みなさんはどちらだろう。私も思わず考えてしまった。女と男に思わず納得。
今回唯一のエッセイ。
著者もあとがきに書いていた「フェース」と「フェイス」私も「フェイス」の方がいいような気がする(笑)


「ゴールよりももっと速く」近藤史恵

【あんたが言ったんだ俺をツール・ド・フランスに連れて行けって】
→これ目当てで買ってます。今回もよかった。
この作品だけは買ってすぐ読みました。大好きな石尾にまた逢えて嬉しい。
石尾と赤城のどこかで繋がっている糸がしっかり見えた一作です。満足。


「楽園」湊かなえ
【鞠絵と雪絵の双子の姉妹を襲った悲劇、そしてそこから一歩踏み出す】
→ミステリ色薄めかと思いきや最後にガツンときた。
こういうのも書くのですね!今までの湊かなえの作品とは毛色の違う作品。そしてとても好きな部類!たまにこういう作品も発表してほしいな~。


「作家的一週間」有川浩
【Re:Re:Re:Re:Re:】
→面白いんだけど好みではなかった。今回の布陣では一番イマイチかも。
ご本人が仰るように「今回のお笑い担当」であるけれど、その影には言葉のチョイスに苦しめられる今の現実対作家の攻防が見て取れた。差別用語とか「なぜそんなものまで?」ていうか差別用語じゃなくないか?的なものまで含まれていたりする。そんな苦労から生まれた話だと思う。
あと野生時代で読んでいた「S理論」は面白かった。


「満願」米澤穂信
【先生。おかげさまで、今朝方出所いたしました。本当にいろいろとお世話になりました。】
→さすが!グイグイ引き込まれた。面白かった!
静かな話しながらも惹きつけてやまない。一番入り込めた作品かも。


555のコッペン」佐藤友哉
【幸福の壷を売りつけるほど、私は幸福じゃないわ。証拠を見せてあげる】
→唯一の続き物。設定を思い出すのに苦労したけど面白かった。
このシリーズで一番面白かったな。最後にこういう話が来てよかった。
これはまとめて1冊の本になっているのでまたまとめて読んでみたい。


片恋」さだまさし
【あの、・・・・シモダヒロヒコさんが事故で亡くなられたんですが・・・・】
→今回のサプライズ?でもなぜ、さだまさしなのだろう?
ラストの心境の変化についていけない。気持ち悪い!と思ってしまった私はダメですか?
「いやぁぁぁぁ!」って絶叫したくなった。てかするだろ普通!
こういうことされてて「こんなに私のことを思ってくれていて・・・」とは思えませんでした。最後の最後にこの作品が来て後味が悪かったかなぁ。