甲高い声で鳴いていたMちん。
オムツは外れて身体中、糞尿まみれ。
抱き起こしても立てない。
とりあえずお風呂に入れて、ずっと抱っこしてた。
あちこち触っても痛がる様子はない。
もう一度立たせてみると下半身に力が入らないみたい。
腰にホッカイロを当てマッサージをして、お水を飲ませた。
抱っこしたまま食事を与えると普段通りの食欲。
でも、立たせるとへなへなと大の字になってしまう。
寝たきりってのは前触れもなくいきなりやって来るのか…
愕然とした…
最近は夜中の徘徊もなくなって穏やかな日々を送っていたのに…
これから本格的な老犬介護が始まるんだ。
いつかこんな日が来ると思って、何年も前から職場は家の近所にしていた。
次の職場は微妙な距離。
昼休み一旦帰宅するには自転車買わなきゃ往復厳しいな。
15時頃にも一旦帰宅したいな。
寝返り打たせるのが3時間に一回になるけど大丈夫かな?
会社の近くに一時預かりしてくれるとこないかな?
もう最期を考えなきゃいけないのかな?
ちゃんと看取ることできるかな?
泣きながらいっぱいいろんなこと考えた。
そばにいたいけど働かないと生活していけない…
突然こんななっちゃってMちんもびっくりしてるかな?
Mちん大丈夫、大丈夫…
最低最悪の飼い主だな。
こんな時にそばにいてあげられないなんて…
してあげられることは全部してあげたい。
でも…
お金がない…
時間がない…
してあげたいことがしてあげられない。
こんななら…
貧乏一人暮らしが
犬なんて飼うんじゃなかった。
16年一緒にいて初めて、犬を飼った事に後悔した。
つづく