2015DUCATIプロダクトトレーニングを受けて来ました{1299panigale S編] | PADDOCK×ドカログ

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静岡の真ん中、焼津市のパドックでイタリアのDUCATIを販売しています株式会社モト・グラッツェです!

連日寒い日が続きますね~
これくらい気温が下がると以前の様な声帯結節の症状が再び出て来て
咳き込みが酷くなって来たので昨日薬を貰って来ました
移る様な事は無いですが咳き込むと喋れなくなる場合もありましてご迷惑をお掛け致します。

さて先日までの月~火の2日間受講して来ました
2015 DUCATIプロダクト(製品)トレーニング

ニュープロダクトの感想第2弾は



DUCATI最大排気量へ進化し,3つの目標が与えられた1299panigale S

*2015は1299PANIGALE、1299PANIGLALE S, PANIGALE Rが販売されますが
ここではトレーニングを受けた1299PANIGALE Sでの話として進めて行きます
装備&機能はその他2機種には無い装備もありますのでご注意下さい。


2012年に発売された新世代のSBK 1199panigaleS
発売から3年経ちこちらも1299panigaleへとアップデートされています。

1299panigaleSの開発に辺り掲げられた目標は次の3つ

•市販SBK No1を目指す

•さらに乗り易く、快適に

•SBKで勝つ力を身につける

これが1299panigaleSの目標となります。

プロダクトの研修を聞いていて思い出したのが
2009年~2013年に日本に導入された


SBK 848/848EVO

この車両はWSS(ワールドスーパースポーツ)に出場出来る排気量を捨てて
拡大された排気量は街乗りでも乗り易くDUCATI SBK初の湿式クラッチを採用したり等
初めてサーキットでは無くストリートに視点を置いたモデルでした
そしてそのコンセプトは現行の899panigaleにも引き継がれています。




1299panigale Sは今回フラッグシップ排気量SBKとしては初めて
WSBに参戦出来ない1285ccと言う排気量拡大を選択
それにより低速から高速域迄全域でパワーアップ
トルクは15%UPとなりコンロッド、クランク等の素材の見直しも入ったおかげで
中低速の乗り易さが出ました。
実際にサーキットにて走らせても1速でもきちんと走れ1199と比べるとアクセルワークが
楽になっているのが良く解ります。





外観は良く知らない方が見たらぱっと見、変更が無い様に見えますが
ダクトが広がったフロントファリングに1199panigaleRに付いて来た
パフォーマンススクリーン並みに高さが上がったウィンドスクリーン
新型ミラーは短くスリットが入った形状になり
同じくスリットが入り小振りになったNewテールピース
New サイドファリングなど外装は殆どが手が加えられています。

また1098Rや1199SLにも採用されている機械加工フットペグ
シートが899panigaleと同形状
キャスター角も24.5°から899panigaleと同じ24°に変更と見えない部分にも
しっかり手が入りミニサーキットで1199&1299それぞれ試乗した感じでは
確かに1299の方が回頭性が増していて乗り易くなっていました
レインコンデションでの試乗でしたのでステップの差は言わずもがなと言った所です


DES(ドゥカティエレクトロニックサスペンション)も
オーリンズスマートECサスペンションへ進化
従来の固定式変更に加え走行中の条件に応じてサスペンションが
自動的に変更されるイベントレース式(ダイナミックモード)が追加
ダイナミックモードで試乗しましたが
中低速域で常にくるくると旋回するショートサーキットでも安定した挙動でした

新しくMultistrada1200Sと同じIMUを搭載
これによりフルバンク中でもブレーキがかけられるコーナリングABSや
DWC(ドゥカティウィリーコントロール)、メーター内にバンク角が表示可能に
ここら辺はウェット路面だったのでしっかり確認は出来ませんでしたが
より公道を安心して走行出来る装備に



ハンドル左に追加されたトリガー(補助ボタン)を設定する事で
RACE MODE時のみDWC,DTC,EBCのいずれかを走行中でも変更が可能になりました
*昨年EICMA発表時にこのボタンでシフトアップダウンが出来ると言う
噂がありましたがそのような機能はございません

まだまだ新機能は続きますよ~
今回1299からタイヤ自動キャリブレーション機能が追加
特別な設定が必要なくタイヤ外形の変更が可能
これまではトラコンの設定もあり1199panigaleは200/55ZR17のタイヤサイズのみでしたが
1299panigaleではキャリブレーションを行なう事で
190/55ZR17等のサイズのタイヤやスリックタイヤを履く事も可能となりました。

さて、色々と1299panigaleの新機能をお伝えして来ましたが
試乗体験で1番注目していたのは勿論これ!




New DQS(ドゥカティクイックシフター)

サーキット走行時にクラッチレバー操作無くシフトアップが可能なDQS に
1299panigaleではシフトダウンにもクレッチレスで対応
しかもシフトダウン時にはオートブリッパー(自動回転合わせ)も付いちゃっています。

と、ここで試乗しましたがその様子はPADDOCKの大型車ホームサーキット
SPA西浦サーキットで使用した場合どんな感じなのかで変換してお伝えします。

まずはエンジン始動しクラッチレバーを握り1速に入れて走り出しピットロードからコースイン
(ここから左手の存在は一旦忘れましょう)
軽ーく1周周り最終コーナーを2速で立ち上がります。
そしてストレートで3速-4速まで入れたら1コーナーブレーキポイントで
ブレーキを握ったら4速から躊躇せず左足で3速にそのまま叩き込みます
*この時も左手の存在は忘れましょう

そしてそのまま2速へもGO!!
*しつこいですが左手の存在は。。。。
ここで1299panigaleが回転合わせを完璧に行ない綺麗にシフトダウンを行なってくれます
そのまま2速で1~2~3コーナーを回り立体交差を立ち上がった4コーナーS進入で
2速-1速へ叩き込みその後のS字~1ヘア~2ヘアを立ち上がり2速へ
最終S字を立ち上がり後は以下同文。。。。。
走行終了し最終コーナー前からピットロードに入り停車時にようやく
左手の出番となります。クラッチを握り込み停車しましょう。

と、こんな感じで西浦を1299panigale Sなら走行する事が出来ます。
ここで大事なポイントは敢えて左手の存在を忘れる事です。
雨のウェットですが3速迄入れてからの3-2-1も試してみました
自分でクラッチ操作で回転を合わせるより
1299pangialeSの方が完璧にシフトダウン操作をやってくれます
そしてこの操作に慣れてから1199panigaleSに乗り換え小回りコーナーで
1299と同じ様にシフトダウンした所、、、
ケツ(リアタイヤ)が滑り出しました

正直この装備だけでも自分のバイクに欲しい位です。
本来サーキット走行向けの装備なのでショック少なく作動させるには
それなりの速度が必要となりますがこれらのDQSの動作は一般道のツーリングでも動作します。
いよいよSBKでのツーリングで発進停止時以外にはクラッチレス操作可能な時代になりました。

ここもサーキットではタイムアップに間違いなく繋がるし
更に乗り易く快適にの1299panigaleSの目標にはバッチリハマった装備となります。




そして日本仕様1299panigaleSで175hpとなりますが
フルコースサーキットで使用するレーシングサイレンサーキットは
今回よりテルミニョーニからアクラポヴィッチへとサプライヤーが変更となりました。
チタン製で軽量なドゥカティパフォーマンス製アクラポヴィッチサイレンサーキットは
DUCATI正規ネットワーク店でのみ購入可能な商品となります。

プライスは




チタン製エヴォリューションコンプリートエキゾーストキット ¥560,952




チタン製レーシングサイレンサーキット ¥426,276
共に税込プライス。

*サーキット専用パーツとなります
*日本仕様の場合上記レーシングサイレンサー装着時には
別途本国使用右ロアフェアリングカウルが必要となります。


なお1299panigaleには従来の1199panigaleのテルミニョーニ製サイレンサーキットの
装着は出来ませんのでご注意下さい。

それでは今回WSBの規程排気量を超え、乗り易さと快適さを得た1299panigaleSは
WSB参戦を諦めたのか?

こちらの解答がもう1つのPANIGALE



PANIGALE R

WSBレギュレーションをクリアしWSBに参戦するため
排気量は1199ccのまま
しかしそのエンジンは実質昨年発売のスーパーレッジェーラと同じエンジンとなり
1199ccのまま205hpのハイパワーを実現

トラック&レースを熱狂的に愛するDUCATIライダーへ送る
DUCATIのレーシングバイク PANIGALE R

つまりこれ迄は
1199panigaleS→サーキット向け
899panigale→ストリート向け


上記の図式が2015年からは同最大排気量SBKで
1299panigale → ストリート向け
Panigale R → サーキット向け


こんな感じの組み分けになりました。






現状DUCATI SBKを1台のみ手に入れられると言うのであれば
間違いなく私は1299panigale Sを選びます。
スーパーレッジェーラにも採用されていないNew DQSにとても魅力を感じます。

これ1台で何でもこなすと言うにはちょっとツラい面も出てくると思いますが
1日500km~のツーリングとか出なければ十分ツーリングにも使えるし
サーキットに持ち込めばあらゆる電子デバイスがライディングをサポートしてくれます。

1199panigaleと比べるとその装備からプライスはUPし
¥2,999,000と言うプライスは他メーカーの同クラスの車両や
同等の装備品を付けて行ったとしてみると以外に割安なプライスとなります

待望の発売日ですが予想よりも少し早まり6月頃には日本上陸出来そうな予感です。

世界的に売れているDUCATIはMultistrada1200Sですが
先日のモーターサイクルショーやEICMAでも人気となっているのはやはりSBK
セクシーな流線型ボディに最先端の装備
イタリアの情熱が注ぎ込まれた1299panigaleSは
皆が1度は手に入れてみたいと思う夢のオートバイです。

こちらも先行予約&先行予約特別低金利キャンペーン受付中です。
もっとお話をお聞きになりたい方は是非店頭にてご来店下さいね!

2015プロダクトトレーニング
最後の1台は皆様気になっているScramblerです。

PADDOCK
DUCATI Sales:tara

雨の中のサーキットでも久し振りに乗るDUCATISBKでも
こんなに安心して乗れるSBKはそうそうないですよ。