FIFA U-20 女子ワールドカップの予選を勝ち抜いた日本と韓国が
準々決勝で対戦することになった。
韓国系の友人と、どちらからともなく声をかけ、
共に観戦することになった。
おとなしく判断力に優れた人で、
サッカーにこと寄せた政治論議にはならぬと思っていたのだが、
もしかしたら成り行きによっては
政治的な主張をぶつけ合うような場面が絶対起きないと言い切れないのではないか、

少しだけだが懸念がどこかにある。
しかしいま日韓政府間で揉めている問題で

自分は確かなことは何も知らないことに気づいた。

日本の外務省の竹島問題のページを覗いて見た
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/index.html

実によく書かれている、と思う。多数の外国語訳でも紹介されている
伝聞資料は避け、古文書や歴史的な事実を探り、
複雑に入り組んだ推移、歴史を紐解いている、と思えた。

もし万が一論争など仕かけられたら、といちおう用意し
30日の夕方、国立競技場に出かけた。
周辺に警察車輛もあり、ものものしい。
求めた券は最安値1000円の券で、自由席だ。

最初、人の流れに沿って、 日本のサポーター席に入った。

ほぼ満席状態でようやく空席を見つけたが、
ごった返している。
始まるまで時間もあるのだが、
応援のボルテージは、ますます高潮していきそうだ。

楕円形の巨大なスタンドを眺めると、

グランドを挟んだ真向いの韓国サポーター席の閑散が目に入った。

ふと売店で食料を手に入れねばと思い席を立つ。
用を済ますと日本のサポータ席には、足が向かず
韓国サポーター席に向かった。
スタンドへの入口で、係員がいて、
「ここは韓国サポーター席ですよ、いいですね」と念を押された。



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空席ばかり見やすい席に陣取りると、
後方の席から、ハングルで声をかけられた。
大韓民国旗がこれから私たちの席の上で振られるので、別の席に移ってくれないか、
ということらしかった。
今日の韓国系の相棒が対応してくれた。

ゴールネットの裏より、スタンド上方で試合を鳥瞰しようとした。
この相棒とようやく話ができる状況になった。
話は、私が想像していたとおり、身の上話に終始してしまった。

想定外のこと、、
一人の人間は、いろいろな集団の中に属している、
私なら鹿沼市民、栃木県人であり、日本人、、
いまなら鹿沼出身のオリンピックメダリストの活躍を我が事のように
感じ、盛り上がっている鹿沼市民もいる、
今回の日韓サッカーでは
私は日本チィームを心から応援しているが
今日の相棒は、日本に長く住んで、結婚して日本国籍をとっているが
サッカーは、韓国チィームに昔から興味を持ち、ずっと応援しているのを知っている。
今回も、人の少ない閑散とした応援だが、韓国選手が活躍すると、つい立ち上がり、声を張り上げている。

試合の勝敗はどうなるか
もし日本チィームが勝つと、日本応援のサポーターは、わが事にように歓喜し、高揚感に包まれる。

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これは自然な感情である。
日本人サポータが集団として一体感を感じている。
ここに政治的課題を持ち、ここにいる日本人の多くの人々を動かすという意図で働きかける人がいたらどうなるか、
あるいは、このときの対戦した韓国に政治的なメッセージを挑戦的に伝えたらどうなるか、
負けたほうに、理由ない(ここに持ち出すべきでないという意味で)主張を、めげている韓国人サポーターに繰り広げたらどうなるか、

これは日本が勝った場合で、
今回はそうした前触れを感じるようなこともなかった。

逆に韓国が勝った場合は、まったく逆のことが起こる。
先日のオリンピックの男子サッカーの日韓戦で、そうしたことが起こった。

サッカーの試合が政治的な主張の場に利用しようしたら、友好など吹き飛ぶ、
サッカーの試合は楽しめない。

楽しみたい。
前半は、韓国人のゴールキーパーが守るゴールに近い席で、日本チィームが次々ゴールを決めた。
同じゴールを後半は、日本人のゴールキーパーが守り、韓国チィームが攻めた。
韓国にもチャンスがあった、ゴールの背後から見ていると、ゴールコースが一瞬みえる。

この一瞬の隙間を韓国の攻撃陣は、逃し続けた。
この一瞬を摑み取れるかどうか、がサッカーなのだ。

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ドリブルするか、パスするか、どちらか
ゴール前ではシュートするか、味方へアシストするか、どちらか、、
この一瞬の判断力が次々、起こり続けるのがサッカーなのだ。
日本の監督は、U-20の若い選手、勝敗にこだわらない 仮に負けてもよいのだ、
それを材料に各選手が判断力を養う培うことが大切なのだ, と言う、至言である。
判断力を持った選手は、別のチィームに行っても、どんな状況にも、
状況を判断し、活躍できる。

楽しむ。
おおいにサッカー人生を楽しんでほしい。