これからお送りするのは
一人の男のある正月の一コマを忠実に再現したドキュメントである。



  1/3  05:23:04 a.m.


ヤバい。
眠気覚ましに眺めていたインターネットだったが
これじゃ高速バスに乗り遅れちまう…。


本日2006年1月3日は地元宮崎で高校の同窓会。
しかも今回はランチタイムの会合ときてる。
予約したバスは 5:53a.m.博多駅発。
もう身支度してるヒマもないな…
そんな事を考えながらとりあえず熱いシャワーを浴び
髪も濡れたまま家を飛び出した。


現在時 5:44a.m.。走ってたんじゃ間に合わない。
TAXIをさがす…。いた!
まだ真っ暗な空の下、何て都合がいいんだ!
喜び勇んで近寄るオレ。
アレ、おかしいな。ドアが開かない。
運転席を覗き込むとそこには
熟睡中の運転手(♂ 推定54歳)の姿が…。
ノックしてみる。反応がない。
強めにノックしてみる。起きない。
車体ごと揺らしてみる。少し寝返りをうつ…。起きない。

ってお前何歳児だよ!!

イカン。ツッコンでる場合じゃない。
発車の時刻はソコまで来てる。
あせって車体を揺らし続けるオレの背後から
プップッと誰かのクラクション(by尾崎豊)。
TAXIだ!あぁ、何て何て都合がいいんだ。
3歳児並の睡眠欲を持つキサマになどもう用はない。
まるで逃亡中の犯人を追う刑事ドラマのお約束のごとき
偶然に感謝し、オレは後ろのTAXIに飛び乗る。
時刻は 5:47a.m.。残り時間6分。
いや、チケットの発券に時間がかかるはずだ。
とすれば、あと・・・

オレは運転手に言った。

「4分で博多駅まで!」




シーズン2へ続く…