九州国立博物館より提供頂いた写真を使って、
紹介したいと思います。
まずは国宝「七支刀」。
復元したものと、本物の両方が展示されています。
こうして、復元したものが並べて展示されていると、
作成された当時の姿と、歴史の重さの両方を
感じることができてとても楽しめます。
こういった展示は是非積極的に行って欲しいと思います。
私、篠原有司男という前衛画家がとても好きなのですが、
篠原有司男さんも、ご自身のブログ(http://gyuchang.jugem.jp/)で
次のようなことをおっしゃっています。
「国宝級の佛像を見る時いつも欲求不満が残ってイライラする。会場をひと廻りして売店へ。ポストカードに凄いものを見つけた。
復元模造の阿修羅像。全身ベンガラ色。真赤だ。目は白、腕輪など簡単な装飾具は緑青、金銀、まるで酒天童子の子供だ。
ポップアートだ。
当時の人々はこれを拝んでいたんだ!
東大寺、清水寺の仁王像たちも一度極彩色に塗り替え、当時の姿を再現して見ろ!
と僕はいつも叫んでいる。」
(勝手に引用させて頂きました。篠原有司男さん、ごめんなさい。)
復元品でもCGでもいいので、少しでも作られた当時の姿や
作った人のエネルギーが感じられる展示をお願いします。
次は、舎利容器。
日本に仏教を伝えた百済の王興寺で出土したものだそうです。
舎利容器とはお釈迦様の遺骨を入れておく容器です。
とても美しいものでした。
次は、重要文化財の如来及び両脇侍立像。
百済で造られ日本に伝えられたものと考えられているそうです。
そして、毎度のことですが、とても分かりやすく
工夫された多くの解説の数々。
日本と百済の深いつながりを知ることができます。
これが九博の素晴らしさだと思います。
今回の百済展、歴史にとっても弱い私にとっては、
当時の日本と朝鮮半島とのかかわりなどを知ることができ、
とても勉強になりました。
でも、ちょっと惜しいと感じたこともあり、
・最初に簡単な年表のようなものがあるともっと分かりやすかった
・百済展としての展示数が少なかった。
(同時開催の「日本発掘展」と合わせると、多過ぎるぐらいでしたが。)
・もっと違う角度からも見たい!!と思うものがいつくかありました。
鏡を置いたり角度を変えたりして頂けるともっと楽しめます。
などは素直な感想です。