抗がん剤がTS-1になり、1錠からスタート。毎週血液検査で様子を見ながら進めました。副作用もなく順調だったので2錠に増やしました。2錠になった途端、鼻血が出だし食欲がなくなりました。血液をサラサラにする薬を飲んでいたので、もちろん鼻血は止まりません。1日ティッシュで鼻栓してました。食事が喉を通らないと、体力も落ち、体調は崖から落ちるように悪くなります。
この時旦那様は学びました。

食べるって生きる力になるんだ!と。

生死をさまよった出来事以降、無理して少しでも口から食べ物を食べるようになりました。

白血球の数値がどんどん下がりついには入院する事になりました。この頃はもう1日寝て起きれない状態。かなり、辛かったと思います。家計を支える為私はフルタイムで仕事をしていたので、日中は家に一人。
手術以降、旦那様は会社に行けず療養してました。
入院しても白血球の数値は上がらず下がる一方。感染症にかからないように、無菌のICUに入りました。ICUに入る前あたりから何の痛みをとるためなのか麻薬パッチをつけてました。始めは会話も出来る程度でしたが、日が経つにつれてパッチが大きくなり会話困難、寝て起きれない、夢を見ているような手の動き。麻薬中毒のようでした。面会に行っても寝て起きない、会話も出来ない、本人は気持ちよく夢を見ている、私は辛くて、どうしてこうなったのかもわからない、説明もない状態で信頼していたはずの先生にまで不信感が募りました。もう死んでしまうんじゃないかと思った時、看護師さんに不満や私の気持ちを泣きわめきながら吐き出したら、先生があわててやってきて経過を説明してくれました。そして、麻薬を止めるよう意見しました。すると、白血球の数値もあがってきて元の旦那様に戻りました。危うく麻薬に殺されるところだった。

旦那様にこの出来事を話すと
麻薬パッチ、気持ちよくなるねんグラサン
と笑ってましたが、この時の記憶は全くありませんでした。
以降、どんなに辛くても麻薬は使わない事に決めました。