ワサビ菜とウコンを使ったサブジ


ワサビはアブラナ科ワサビ属の植物で、英名もWasabiです。根ワサビとして使う部分は根茎で、葉柄や葉はワサビ漬け、和え物、刺身のツマなどに利用されます。

「サブジ」とはインド料理の1つで、野菜を蒸し煮、炒め煮した汁気のないカレーのような料理です。野菜は適当でいいです。


ワサビ菜


材料(四人分):ワサビ菜115g(サッと茹でたのち水気をきり約1cm幅に切る)、ウコン17g(すりおろす)、生姜1片(20g)(スライス)、カボチャ1/2個(560g)(電子レンジで6分間チンしたのち皮を剥いて微塵切り)、玉葱1個(300g)(小串切り)、人参1本(120g)(シャトーに切る)、マッシュルーム5個(70g)(半切)、ジャガイモ1個(450g)(皮を剥き乱切りにしたのち電子レンジで8分間チンする)、鶏ササミ4本(220g)(ひとくち大に切る)、水1カップ、白ワイン・ビネガー1カップ、カイエン・ペッパー小さじ1/4杯、黒胡椒小さじ1/4杯、オリーブ・オイル大さじ1杯 (写真は一人分)

作り方:オリーブ・オイルを熱し、鶏ササミを中火で炒めます。火がとおったら玉葱を加え、軽くキツネ色になるまで炒めます。そこに鶏ササミを加えて火がとおるまで炒め、水と白ワイン・ビネガーを加えます。煮立ったら弱火にし、ウコン、生姜、カボチャ、人参、マッシュルームを入れ、少し煮込み、ワサビ菜、ジャガイモを追加します。カイエン・ペッパーと黒胡椒で調味し、水気が無くなるまで煮込んだら出来上がりです。

調味料を最低限にして、野菜の辛味、苦味、甘味、旨味を利用しました。これで味つけは十分です。


ウコン


カレーの主成分はウコン(ターメリック)で、「アルツハイマー型認知症の発症を抑える」とか「肝機能を高める」などの健康効果が報告されていますが、ここ数年の輸入量は450万kg、国産は10万kg程度だそうです。外国産の6割はインド産、3割が中国南部原産で、インド産と中国産をブレンドして使っているメーカーが圧倒的に多いそうです。ウコンはショウガ科の植物で、地下茎の部分が原料になりますが、インドも中国も土壌汚染の深刻さは世界でも指折りです。山間部の清浄な天然ものが採れれば一番なのですが、生産が追いつかないため、畑に大量の化学肥料を投入して無理に連作しているそうです。そのため、重金属や化学物質を貯めこんだ不健康なウコンが多いそうです。収穫後の管理も悪いことがままあるそうです。生では輸入出来ないため、現地でスライスして天日干しされるのですが、きれいな水はほとんどないため、ろくに洗わず処理されるとか・・・。不衛生な作業場で薄切りにして、道端のゴザにばらまいて、砂やゴミや鳥の糞が入り放題といった現場が少なくないそうです。

生鮮生姜の輸入量も日本の生産量に匹敵し、輸入先の98.5%は中国です。しかし2006年11月、たまたま大阪のスーパーに並べられていた生鮮中国産生姜から基準の6倍を越える農薬BHCが検出されました。このBHCは分解性が悪く生物濃縮され、母乳から検出されたこともあって、日本では1971年に危険な農薬として禁止されていますが、中国では使用され、さらに倉庫に保存中の生姜に、いわゆるポスト・ハーベスト(収穫後)の農薬使用もされていました。これは農薬残留値が高くなる最も危険な農薬の使用方法です。これをふまえて厚生労働省が2006年11月から中国産生姜に対する輸入モニタリング検査をすると、6件のBHC残留基準値違反が判明し、それも残留値は平均で基準値の8倍、高いものでは19倍という恐るべき数値を示し、すべて消費済みという事態も生じたそうです。この事態を受けて、厚生労働省は中国産生姜を結果が出るまでは流通を止める命令検査の対象とすることにし、命令検査に移行した2007年1月は13件のBHC残留違反が摘発され、高いものでは基準値の26倍というものもあったそうです。また、生鮮生姜だけでなくスライス生姜からもBHCが検出され、2007年2月には、おろし生姜や冷凍生姜からも検出されています。寿司店のガリ(酢生姜)や紅生姜などの香辛料としての生姜もほとんどが輸入物で、輸入先は61.6%が中国、28.1%がタイ、9%が台湾で、国産の生姜が使われることはほんの一部しかないそうです。塩蔵生姜や調整野菜もほとんどが輸入物で、塩蔵生姜の輸入先は56.5%が中国、41.6%がタイ、調整野菜の輸入先は93%が中国、4%がタイです。香辛料としての生姜や塩蔵生姜は厚生労働省の検査対象から外れていることは不安な一面です。では、国産生姜であれば安心かといえば、そういい切れません。生姜は病害虫の被害を受けやすく、生姜栽培に使用が許されている適用農薬は約100種類(商品名)あります。この中には農薬自殺によく使われる劇物指定殺虫剤であるランネートやトラロメトリン、化学兵器禁止法で第二種毒性物質に指定されているクロルビクリンも含まれ、2006年以前には劇物指定殺菌剤でオゾン層破壊物質である臭化メチルも使用されていました。さらに、出荷前に虫食いの痕(あと)が出来ると商品価値が下がるため、禁じられているにもかかわらず収穫後に毒物(5%以下は劇物)指定の有機リン系殺虫剤で作物に対して強い浸透性があるエチルチオメトンを使う生産者がいるそうです。気が重くなるくらい深刻な問題です。素性が確かなものを探す努力が必要となります。


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