ブログネタ:どうしても許せないマンガ、ドラマ、映画の悪役 参加中
本文はここから
むしろ僕は、悪役を演じる俳優の演技を楽しみにしています
悪役といって僕がまっ先に思いつくのはスカルピア男爵です
人間の生々しい欲望と悪への誘惑をもっとも鮮烈に演じなければならない役柄です
スカルピアは、プッチーニのオペラ『トスカ』に登場する、邪悪な警察署長です
美貌の歌姫トスカに邪恋を燃やし、警察署長としての権力を悪用してトスカの純潔を狙います
トスカの恋人カヴァラドッシを警察署長の権限を利用して逮捕して
トスカの前でカヴァラドッシを拷問しながら、恋人の命と引き換えにトスカに肉体関係を迫ります
物語の悪役の中で、もっとも僕の印象に残っているキャラクターです
なんといっても人間的な欲望を生々しくさらけ出す役柄なので
スカルピアの悪事には反感を抱きながらどこかで共感もできてしまうのです
トスカ(マリア・カラス)とスカルピア(ティト・ゴッビ)
スカルピアはバリトンの歌手が演じる役柄で
もっとも印象深いのは、やはりイタリアの個性派バリトン、ティト・ゴッビではないでしょうか
権力を思うままにする男の威厳といやらしさが巧みに表現されています
強大な権力と卑近な暴力との癒着を、もっとも鮮烈に感じさせてくれる演技歌唱だとおもいます
スカルピアの性格をひとことで言うなら「貴族的サディスト」だと思うのですが
まさにティト・ゴッビは、スカルピアの貴族的威厳と獣的サディズムの二面性を鮮やかに演じ分けています
そしてなんといってもスカルピアは「誘惑者」でなければいけません
トスカが屈辱に耐えながらも堕ちてしまうのではないかとハラハラさせる、ギリギリのスリルが味わいたいです
「悪の魅力」を感じさせる色気のある歌声と、悪役としての「怖さ」とをバランスよく魅せてほしい役柄です
そうした点でもティト・ゴッビはほんとうに巧いなあと、聴くたびに新鮮な感動があります
ティト・ゴッビの他に僕が好きなスカルピア歌手は
ジュゼッペ・タッデイとエットレ・バスティアニーニです
いずれの歌手もスカルピアの獣的サディズムという点では、ティト・ゴッビにはかなわないものの
貴族的な威厳や誘惑者としての色気では、ティト・ゴッビよりも勝っています
エレガントな威厳を誇りながら、悪の権力者としての威圧感をみごとに表現したジュゼッペ・タッデイ
悪役としては線が細いながらも、危うい悪の魅力をはなちながらトスカに迫る誘惑者、エットレ・バスティアニーニ
いずれの歌手も、スカルピアを単なる汚れ役にとどまらない
人間的な欲望にとりつかれた血の通ったキャラクターとして表現しています
以下はティト・ゴッビの動画紹介
礼拝の最中、神の前でトスカへの邪悪な欲望を高らかに歌うスカルピア(ティト・ゴッビ)
ティト・ゴッビは表情の演技も素晴らしいですね
ハーバート・ロムやピーター・クッシングといった、英国演劇界の名優にも引けを取らない迫力だと思います
マリア・カラスとティト・ゴッビの共演のライブ映像から
トスカを精神的にいたぶり抜くスカルピアの怖さでは
ティト・ゴッビをしのぐ歌手はいないと思います
こちらはジョーン・サザランドのトスカに迫るティト・ゴッビ
カラーで観られるティト・ゴッビのスカルピア男爵です
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むしろ僕は、悪役を演じる俳優の演技を楽しみにしています
悪役といって僕がまっ先に思いつくのはスカルピア男爵です
人間の生々しい欲望と悪への誘惑をもっとも鮮烈に演じなければならない役柄です
スカルピアは、プッチーニのオペラ『トスカ』に登場する、邪悪な警察署長です
美貌の歌姫トスカに邪恋を燃やし、警察署長としての権力を悪用してトスカの純潔を狙います
トスカの恋人カヴァラドッシを警察署長の権限を利用して逮捕して
トスカの前でカヴァラドッシを拷問しながら、恋人の命と引き換えにトスカに肉体関係を迫ります
物語の悪役の中で、もっとも僕の印象に残っているキャラクターです
なんといっても人間的な欲望を生々しくさらけ出す役柄なので
スカルピアの悪事には反感を抱きながらどこかで共感もできてしまうのです
トスカ(マリア・カラス)とスカルピア(ティト・ゴッビ)
スカルピアはバリトンの歌手が演じる役柄で
もっとも印象深いのは、やはりイタリアの個性派バリトン、ティト・ゴッビではないでしょうか
権力を思うままにする男の威厳といやらしさが巧みに表現されています
強大な権力と卑近な暴力との癒着を、もっとも鮮烈に感じさせてくれる演技歌唱だとおもいます
スカルピアの性格をひとことで言うなら「貴族的サディスト」だと思うのですが
まさにティト・ゴッビは、スカルピアの貴族的威厳と獣的サディズムの二面性を鮮やかに演じ分けています
そしてなんといってもスカルピアは「誘惑者」でなければいけません
トスカが屈辱に耐えながらも堕ちてしまうのではないかとハラハラさせる、ギリギリのスリルが味わいたいです
「悪の魅力」を感じさせる色気のある歌声と、悪役としての「怖さ」とをバランスよく魅せてほしい役柄です
そうした点でもティト・ゴッビはほんとうに巧いなあと、聴くたびに新鮮な感動があります
ティト・ゴッビの他に僕が好きなスカルピア歌手は
ジュゼッペ・タッデイとエットレ・バスティアニーニです
いずれの歌手もスカルピアの獣的サディズムという点では、ティト・ゴッビにはかなわないものの
貴族的な威厳や誘惑者としての色気では、ティト・ゴッビよりも勝っています
エレガントな威厳を誇りながら、悪の権力者としての威圧感をみごとに表現したジュゼッペ・タッデイ
悪役としては線が細いながらも、危うい悪の魅力をはなちながらトスカに迫る誘惑者、エットレ・バスティアニーニ
いずれの歌手も、スカルピアを単なる汚れ役にとどまらない
人間的な欲望にとりつかれた血の通ったキャラクターとして表現しています
以下はティト・ゴッビの動画紹介
礼拝の最中、神の前でトスカへの邪悪な欲望を高らかに歌うスカルピア(ティト・ゴッビ)
ティト・ゴッビは表情の演技も素晴らしいですね
ハーバート・ロムやピーター・クッシングといった、英国演劇界の名優にも引けを取らない迫力だと思います
マリア・カラスとティト・ゴッビの共演のライブ映像から
トスカを精神的にいたぶり抜くスカルピアの怖さでは
ティト・ゴッビをしのぐ歌手はいないと思います
こちらはジョーン・サザランドのトスカに迫るティト・ゴッビ
カラーで観られるティト・ゴッビのスカルピア男爵です