多根氏に続き、前田氏から『かんなぎ』ショートレビューが到着! | オトナアニメ編集部のブログ

多根氏に続き、前田氏から『かんなぎ』ショートレビューが到着!


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 インタビュー時に山本監督も指摘していたけれど、原作はいわゆるLeafにはじまりkeyを経てTYPE-MOONへと到った、90年代~00年代「萌え」文化の保守本流から生み出された作品。それを映像化するにあたって山本監督が選択した方法論は、「萌え」の原型にあたる80年代ラブコメのテイストを現代向けにリファインすることなのかな、と。

 そうした感想を抱いたのは、映像面でも楽曲面でも『ママはアイドル!』を本歌取りしているOPの印象もさることながら、それ以上に、超常的な設定を自然体で淡々と描いていく演出に『きまぐれオレンジロード』を想起させられたことによるところが大きい。「胸」「尻」「パンチラ」みたいな直接的な描写ではなく、「ちらりと目に入る腰のライン」「胸元に光る汗」といった間接的な描写でフェティッシュなエロスをフィルムに滲ませるところなんか、望月智充演出っぽいわけで……。

 そんなこんなで、「おっさんホイホイ」と「ゼロ年代の想像力(笑)」を止揚し、2010年代へと続く新たな文化の地平を切り開いてくれることを期待させてくれる1話でした、ハイ。(文:前田久)


『かんなぎ』特集(計30P!)が掲載されている

『オトナアニメ』Vol.1010月10日(金)発売!


第1特集 かんなぎ<30ページ!>

●山本 寛監督10000字INTERVIEW
●ナギ役・戸松遥INTERVIEW
●クリエイターたちから見たヤマカンの才能
 舛成孝二/平池芳正/高橋 渉(シンエイ動画)/神前 暁(MONACA)
●倉田英之(シリーズ構成・脚本)寄稿
●A-1 Picturesに見るSONYのアニメ戦略


第2特集 マクロスF<28ページ!>

●全話解説・後半戦
●アルト役・中村悠一INTERVIEW
●河森正治<緊急!2本立て>INTERVIEW
●江端里沙×高橋裕一(キャラクターデザイン)INTERVIEW
●吉原俊一郎(美術監督)INTERVIEW
●高橋なおみ(撮影監督)×笹倉逸郎(モーショングラフィックス)INTERVIEW


第3特集 時代は今、ダークヒーローを求める

<19ページ!>

●ブラスレイター
 虚淵玄(シリーズ構成)INTERVIEW
●黒塚-KUROZUKA-
 末武康光(美術設定)INTERVIEW
●屍姫 赫
 むらた雅彦(監督)INTERVIEW
●キャシャーンSins
 山内重保(監督)INTERVIEW


第4特集 SHAFTのチカラ<11ページ!>
●テーマ斬りでSHAFTのスゴさに迫る!
●『ef - a tale of melodies.』
 大沼 心(監督)INTERVIEWほか


そのほか、注目のタイトルも
ズバっとインタビューで切り込みます!

●劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇
●ケメコデラックス!
●CHAOS;HEAD
●ミチコとハッチン
●鉄のラインバレル
●とある魔術の禁書目録
●魍魎の匣
●地獄少女 三鼎
●真救世主伝説 北斗の拳 ZERO ケンシロウ伝
●ゲゲゲの鬼太郎
●バイオハザード ディジェネレーション
●ヒャッコ