次の日はマリーの初出勤。町の魚の加工場で働くことになった彼女は、ぎごちない手つきでエプロンをつけ長靴を履き、髪を覆う帽子をつけて作業場に入ります。


( ̄∀ ̄)/ よく来た。廃棄物の処理は新入りの仕事だ、後で場所を教えるよ。


工場長に笑顔で迎えられたマリーは、すぐに作業台につくよう促される。隣には顔見知りのフェリックスというあんちゃんがいて、カレイかヒラメの捌き方を教えてくれます。


( ̄○ ̄) 違う。こうやるんだ。

( ̄○ ̄;) 分かった。


漁港から運ばれてくる魚のお頭と内臓を取り除ける作業を黙々と続ける中、マリーはこれも顔見知りのエイベンという若者が自分をチラチラ見てるのに気づく。田舎のチャラ男風で、あんまり好意的な視線じゃない……


ヾ( ̄○ ̄;)ヾ …………ふう。


ひとしきり魚を捌いた後、使い物にならない魚や臓物をゴミ捨て場に運ぶマリー。梯子を上って大きな廃棄物プールにバケツの中身をあける彼女は、後ろからエイベンに腐れプールに突き落とされてしまいます。


ヾ(; ̄□ ̄)/ きゃっ!!!


すごく臭そう。アップアップしてやっとの思いで這い上がると、周りには工場長や工員が集まってパチパチ拍手してました。


( ̄∀ ̄)/ おめでとう、君のナイフとエプロンだ。これで一員だ。


茫然として、新しい自分専用の道具を渡されるマリー。これが魚市場の洗礼か。みんなコレをやられるとは、漁師町パネェ………


よく分からないなりに初出勤を終えて家に帰ると、診療所の先生が往診に来ている。何やらお父さんと深刻そうに話していた先生は、マリーを見ると手元にあった茶封筒をサッと鞄にしまいます。


(; ̄∀ ̄) 母さんの注射痕が炎症を起こしてな、診にきてもらった。仕事はどうだった?

( ̄○ ̄*) ……手を切った。


お父さんと先生の様子が何かおかしい。笑顔で取り繕うような空気を不審に感じたマリーは、先生がわざとらしく母を診察し始めた隙に、鞄に差し込まれた茶封筒を抜き取ります。


ヾ( ̄○ ̄*) ………?


自分の部屋に戻り、茶封筒の中から古びた写真やカルテを床に並べて見つめるマリー。それは見知らぬ男の遺体写真や検屍記録で、何やらむごい傷跡や、特徴的な刺青のクローズアップ写真もありました。


ドクン……


それを見るマリーの体内で何かが騒ぐ。脳裏に血まみれの裸の女性が浮かび、何か生々しい衝動がこみ上げます。


「マリー! 手伝ってくれ」


そこに階下から父の呼び声。お母さんを寝かせるかする診察の手伝いに呼ばれた彼女は我に返り、慌てて写真やカルテを隠します。


翌日からも加工場で仕事。少し慣れてきたマリーは淡々と魚を捌く中、工場長から「魚を運ぶのを手伝ってやってくれ」と言われます。


( ̄∀ ̄)/ にこっ。



内勤ではなく漁港勤めのようですが、マリーがちょっと好感を抱いた若者がトロ箱を軽トラに運んでいた。マリーは彼と一緒に加工済みの魚を運び、感じのいい彼が差し出す煙草を回し吸いします。