渡敏宏のデジカメ写真教室 -10ページ目

投稿フォト!上達学園とは?!

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どれくらいの画素数があれば綺麗に撮れる?(2)

●どれくらいの画素数があれば綺麗に撮れる?(2)



今回も前回同様に、画素数の違うデジカメで
「どれほどの差があるか?」を実証してみます。



今回も使用したのは
6年前の200万画素デジカメ、Canon PowerShot A60
昨年購入した1000万画素のデジカメ、FUJI FinePix Z20fd


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-024


前回はサクラのアップの写真を撮り比べてみましたが
あまり差が感じられませんでした。


そこで今回はあえて
低画素では厳しいであろう条件を選んで、撮影してきましたよ。



では早速その写真を――。




まず一般的なプリントサイズのL判(89×127ミリ)に
プリントしたものを、実際に肉眼で見たのと
同じ印象にするためにスキャナーで読み込んだ画像です。



渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-025


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-026


上側が200万画素。
下側が1000万画素です。




いかがでしょうか?



条件としては日没間際の薄暗い曇り。
ある程度標高の高い山に登って撮影。


画面中央に見える工場はマツダの自動車工場。
中央よりやや上部分に、ツブツブのように並んでいるのは車です。


海部分には車輸送用のタンカーやフェリー、
養殖かき筏(イカダ)などが見えますね。

そしてその奥に見える島々。



実に細かい情報の多い景色です。


しかし、L判プリントでは、またしても差は感じられませんでした。


2枚を横に並べて見ても
ハッキリとした差は解らない程度で
虫眼鏡が必要かな?と思います。



つまり、今回の悪条件でも
L判サイズのプリントでは
「画素数による差」は感じられませんでした。



では、大きなサイズにプリントしてみるとどうでしょう?


一般的なプリンターで利用される事の多い、A4サイズにプリントしてみました。



渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-027

もっと大きな画像で見たい人はコチラ



渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-028

もっと大きな画像で見たい人はコチラ



今回はキビシイ条件であえて撮影したため
ハッキリとその差が出る予定だったんですが……。



実際に見てみますと
どちらかと言えば200万画素の方が少しぼやけた感じ


しかし、思ったほど画質は悪くなく
1000万画素のプリントと並べなければ

「画質悪いねー! このプリント」
などとは、決して言われないでしょう。




前回の桜の写真よりは差が出た写真だと思います。
けれども、意外に200万画素が良く健闘しました。



では、ここで見比べるポイントとして


・鉄塔の骨組みの描写。
・その下に並ぶ民家。
・海の養殖かき筏。
・島の山部分の木々。

以上の点を注意して見比べてみて下さい。



渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-029

見比べるポイントがわかると
その差もグッと感じられるハズです。



どうですか?



見えてきましたか?




今回のような、
かなり遠くまで色々な細かな物が存在する景色。
こういった写真で画素数の差
つまり「情報量の差」が出やすい訳です。




簡単にまとめさせて頂きますと
L判にプリントするならば
300万画素程度でも十分な画質の写真が撮れる。
という事になります。



A4にプリントするとなると
被写体によっては高画素なデジカメが有利
という事になりますね。



また、機会がありましたら
こうした検証を行ってみたいと思います。




どれくらいの画素数があれば綺麗に撮れる?

●どれくらいの画素数があれば綺麗に撮れる?


『デジタル一眼か? コンパクトデジカメか?』
というテーマでお話を進めてきましたが、


今回は少し脱線しまして


『一体どれくらいの画素数があれば
綺麗な写真がとれるのか?』


というお話です。




皆さんはデジカメ売り場や広告、TVショッピングなどで
「1000万画素だから綺麗に撮れます!」
といった売り文句を、見たり聞いたりした事がありませんか?



これって本当なんでしょうか。



半分本当で、半分ハズレ……。




デジカメ写真の場合、
画素数の大きさだけが問題ではありません。




映像エンジンの性能
CCDやCMOS等の撮影素子の性能
レンズの性能
などなど、様々な要素があるんです。




では、なぜデジカメの性能を比較するうえで
画素数だけが大きく取り上げられるのでしょうか?




これはハッキリとした数値で示すことができ、
差を比べやすいという点。


また、映像エンジンなどの説明が
デジカメをこれから始めようという購入検討者には理解しにくく
具体的に比べる基準値というのが無い事が要因でしょう。



「え! 画素数は関係ないの?」
と思われるかもしれませんが、そうではありません。



『画素数だけが、綺麗な写真を撮れる全ての基準ではない』
という事なんです。




そんな事を頭の片隅に置いて今回の記事を読んでみて下さいね。




さて、では一体どれくらいの画素数があれば
綺麗な写真が撮れるのか? という事ですが。


検証してみましたので
そちらの写真をご覧頂きたいと思います。




今回使用しましたデジカメは、
コンパクトデジカメが

6年前の200万画素デジカメ。
 ↓Canon PowerShot A60

渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-015


昨年購入した1000万画素のデジカメ。
 ↓FUJI FinePix Z20fd

渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-014


以上の2機種を使用してみました。




デジタル一眼のほうは
6年前の600万画素のCanon初代EOS Kissデジタルと、
現在発売されている1400万画素のSONY α700です。


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-016


画素数だけを比較すると、その差は歴然ですよね。




まずは、最も一般的なプリントサイズである
L判でプリントしてみました。
(89×127ミリ)


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-017

今回は実際に肉眼でプリントしたものを見た感覚を
再現するために、
プリントをスキャナーでスキャンさせた画像をご覧頂きます。




コンパクトデジカメで撮影した2枚を見比べてみましょう。



渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-018


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-019



上側が1000万画素、下側が200万画素のプリントです。


いかがでしょうか?


色合いなどの差はありますが、
それは画素数とは関係ありませんので
今回は無視してお話を進めますね。



今回撮影したこの写真のL判プリントでは
画素数の問題で「綺麗」「汚い」という点は
見受けられません。



どちらの写真もじゅうぶん綺麗に写っています。


何も言われないでプリントを見せられたなら
とても6年前の200万画素デジカメで撮影したものだと
誰も気がつかないのではないでしょうか。



実際に何人かにプリントを見せたところ、
200万画素の方が綺麗だと答える人もいました。




続いてデジタル一眼で撮影したものをご覧頂きます。


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-020


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-021


上側が1400万画素、下側が600万画素のプリントです。


こちらもコンパクトデジカメ同様に
まったくでもって、差を感じられません。
両方とも綺麗です。




L判プリントのサイズでは、
そんなに高画素のデジカメでなくても
じゅうぶんに実用的な写真が撮れる
と、言えるのではないでしょうか。




L判より大きなサイズにプリントしたなら、どうでしょう。


現在ではパソコンとプリンターの普及で、
ご家庭でも簡単に大きなサイズにプリントする事が可能になっています。



最も一般的に使用されるのがA4サイズでしょう。
(210×297ミリ)



コンパクトデジカメで撮影した画像をA4サイズにプリントしてみました。


渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-022

さらに大きな画像で見る。




渡敏宏のデジカメ写真教室・音羽亭-023

さらに大きな画像で見る。




上側が1000万画素、下側が200万画素のプリントです。



実は今回A4サイズにプリントしてみて
すっごく驚かされたんです。


「200万画素でもぜんぜん綺麗じゃん!?」と……。




一般的には
「A4サイズには300万画素以上ないと厳しい」
と言われています。



しかし、今回のプリントでは
全然そのような印象を受けません。

むしろ、これだけの画質なら
じゅうぶん綺麗じゃない? とさえ思います。




これは、今回たまたま撮影したのが
『桜のアップ』であったために、
解像度の低い200万画素でも
そこそこ綺麗な描写が出来たのだと思われます。



つまり、簡単に言えば
撮った物がたまたま良かった。




じゃぁどんな物を撮影する時に
画素数の差がハッキリと現れるのか?



これは次回検証してみたいと思います。
おたのしみに。