年始のご挨拶に各地の金融機関を訪問した。その折、昨年お届けした『奇跡を呼びこむ、人』についての感想をいただいた。

本書について皆様どのようなご感想をもたれたのか紹介させていただきたいと思います。


金融機関の皆さんからは

改めて日本再生のためには、成熟社会を生き抜く智慧を持った人づくりである教育と、同じ課題を持つ地域同士のネットワークが何より大切であり、地域金融機関の役割を考える上で、大変参考になりました。



地域に密着した金融機関である私どもにとって、地域活性化は重要な課題であり、またより地域の方々に必要とされる人材育成(自分の頭で考え、適格な判断が出来る人材)にも必要性を感じている私どもにとって、大変興味深く参考にさせていただきたい。



実は先月、最先端のITを導入している韓国の金融機関を訪問し、経営トップに「開発を進める際の最大のポイントは何か」と質問しましたところ、「全員のやる気と勇気です」との回答があり、目から鱗の落ちる思いが致しましたが、これこそ我々が忘れかけていた「人づくり」の根幹を成す精神だと、本書を拝読して痛感した次第です。



疲弊する地方経済を活性化させるため、果たすべき役割を再認識している折、韓国でのイノベーションは大いに参考になりそうで、大変興味深い



「人づくり」の視点から新たな国づくりを目指すという非常に興味深い内容



革命的な変化が常態の時代において、未来を切り開くユニークなビジョンや目標を創造し実現していくことのできる、自主的で創造性と実行力を持った人材を、投資を惜しまず意識的に育てていくこと、そして良質な企業文化を企業遺伝子として育んでいくことがより重要なことだと思います。そして、その知恵の集合が、形式知への変換と、新たな暗黙知を創造していってくれるものと思います。



経営効率向上を目指し導入した合理主義的経営学が行き詰まりを見せる中二宮尊徳、松下幸之助という「利他両全」「人を作る事業経営」の思想の中に喜びと情熱の経営が育まれ、その過程として人の心と教育の重要性を理解し「燃える集団」を作り出すことにこそ将来の希望があると感じます。私は銀行業を通じ地域社会の皆さんに喜ばれる企業に変貌できるよう、努力してゆく覚悟です。頭取も人間愛に熱く頂戴した本に大変共鳴し喜びました。銀行内に留まらず地域全体にこの思いを広げ実践してゆければと思います。



地域が疲弊していくなかで地域金融機関としての役割を果たしていくためには、「職員の資質向上」が最大の課題であると考え、近年人材育成には特に力を入れているところです。



リーダーの着想力と実行力、心理や行動を的確に読み取ることのできる想像力、そして人材育成教育こそが、地域金融機関の使命でもあり願いでもある活力のある「地方」づくりに繋がることを改めて痛感し、さらに精励する所存でおります。



「人づくり」からの視点で地方に活力を与えられた事例や二宮尊徳翁の報徳精神等を拝読し、共同組織金融機関のあり方に大変参考になる内容があり感銘を受けた次第です。



首長の皆さんからは



一読して、期待以上に素晴らしい内容で興奮いたしました。最も感激したのは、長城郡の金興植郡守の「人を変えるのは人であり、人を作るのは教育しかない」信念と、それを実現し、徹底し、継続する強靭な意志でした。考えますと予算が厳しい時期に最高級の講師を招き、週1回の講義に必ず出席し、必要な予算を惜しまず、職員と区民に海外研修の機会を与え、失敗を恐れず挑戦を奨励するなど、具体策はどれも教育第一、いいかえれば「米百表」の精神が骨の髄から身についていなければできないことです。リーダーが職員への愛情と信頼をもち、職員の能力開発を通じてやる気を高める。その結果、職員が地域発展や区民への貢献に自発的に務める姿は、まさに私が求めている未来像です。真の経営改革・行政改革とは「組織の中の人づくり」であると本書では繰り返し述べております。松下幸之助、ピーター・ドラッカー、ダニエル・ベル、アルビン・ドフラー、錚々たる方々が同じ主張をされ、金郡守もその列に連なっています。



閉塞感漂うこの時代であるからこそ、改めて「人づくり」の大切さを痛感しております。隣国での成功が日本の伝統的な経営思想の上になされたことにも大変興味をひかれております。



あとがきにてご指摘のこと全くそのように感じております。高い志、正しく今明治の夜明け前の龍馬伝、坂の上の雲、に見られる日本人の精神構造が求められている気がします。



いかがでしょうか。是非ご興味のあるかた、一読いただきたい。