それはプロの噺家さんの仕事。
これが私の講演のポリシーの1つです。
でも今回は、落語だけをしました。
それも十八番の「時うどん」です。
場所は、
国立病院機構 奈良医療センターさまです。
その中にあります、筋ジストロフィーというご病気の方だけの病棟での夏まつりでした。
全身の筋肉が弱り、体操どころか手を動かすこともできない方がほとんど。声を出すことも小声がやっと。
でも、お話の理解はしっかりされておられます。
それだけとてもお辛いご病気の方々です。
社会との繋がりが希薄となり、病院内での生活が人生の全てとなっているこの方々に、
新たな空気をお届けすること、
お笑いいただけること、
ワクワクする気持ちが湧き上がること、
これらは私の講演のテーマである
「その方々への生き甲斐の提供」
のお手伝いそのものであると感じ、今回のイベントのお手伝いを引き受けさせて頂きました。
また実際にお伺いして、これこそリハビリであると確信致しました。
一言で言うと、声のない笑いが「ある」講演でした。
静寂の中にも確実に楽しんで頂けていることが伝わる笑い。
この空間は理学療法士として、専門ではないにせよ、病気を理解している私にしか作れないと、自信を持ってお届けさせて頂くことができました
終演後には、
『(時うどん)知ってるよ。』 『良かったわぁ。』 『面白かった。』と、
年配の方は落語を見たことがある方もいらっしゃったそうです。
開演前にはそれほど楽しみにされてなかった方もおられました。でも落語が始まるととても嬉しそうにお笑い下さっていました。
ほとんどの患者様は初めての落語を楽しんで下さったようです。
今日は実習生も連れて行き、リハビリ体操ではなく、クイズをしてもらいました。
それも大変お喜び下さいました
彼女にとっても心温まる貴重な機会になったと思います。
二人でガッツポーズ
職員の方からも、
「これだけ大勢の方がお集まりになるイベントは今までにはなく、みなさんとても良い表情で、いつもと違った日常を過ごしていただくことができたことを職員も嬉しく感じております。ぜひまたお願い致します。」
とご感想を頂きました。
あーーー
なんて良い日なんやろう
今年は24時間テレビを見る暇がなかったので、どことなく寂しい思いをしていたのですが、
それ以上の、24時間テレビに自分が参加した気持ちになれた1日でした