薄れていくオストメイトとしての自分 | 一条の光~ダブルストーマ(人工肛門・人口膀胱)と日常と

一条の光~ダブルストーマ(人工肛門・人口膀胱)と日常と

大腸がん治療のため骨盤内臓全摘術を受け、人工肛門と人口膀胱(ダブルストーマ)を持つことになった41男が、ストーマや日々のことをつづります。17年11月に局所再発が見つかり、現在そいつと向き合っています。

最近更新が滞っていたのには、いくつか理由があります。
病気で倒れる前まで通っていたところに週一で仕事に行くようになりました。
その他、もろもろの仕事、家事、育児などなど、要するに、単純に時間が一杯一杯になっていること。

けど、それと同じく、心境の変化も大きいと思います。

このブログを始める時に目標にしたのは、

ストーマにならなければいけない人、なったばかりの人、あるいは全くストーマのことを知らない人に生の情報を提供すること

骨盤内臓全摘という大手術をしても、元気なやつもいることを伝えること

この2つでした。

そうして、ストーマのこと、日常生活を書き留めてきました。

ただ半年経ってみて、ストーマのケアについて自分が知っている、実践していることはほとんど書き尽くした感がありますし、先に書いた当初の目標もある程度達せられたような気がします。

そういう感触があるなかで、必要なものを書き終えたのにこれ以上ブログを続けていくのは冗長だと思いました。

そしてそれ以上に、日常生活のなかで、自分がオストメイトであるという感覚が薄れてきています。

歩ける、食べられる、出かけられる、仕事もでき始めた、チャンバラの剣も振れる、

何より、漏れない、痛まない、不便がない。

だから一生懸命日々を送っていて、時折ストーマがあることを思い出すくらいです。

トイレに入っても、便座に座ってベンをしていた感覚を忘れかけていますし、強いられたこととはいえ、今更そうやってベンをしたい、とかしなきゃ、なんてことも思いません。

だから、わたしはだんだんオストメイトではなくなってきています。

オストメイトなんですけどね。

ですから、オストメイトとしての自分、という枠で情報を発信するのが難しくなっている、というか、ネタがなくなっていると言っていいかと思います。

それで考えました、潮時なんじゃないかと。

書き始めてからも、恐らく半年くらいでストーマのテキスト的な情報は網羅できるかな、という目算もありましたから、時期としても丁度いい。

それで、休止します、みたいな記事も書こうと思いましたが、アクセス解析というのを見ていて、いろいろ思うところがありました。

このブログにたどり着いた検索キーワードを見ると、

ストーマ きもち
ストーマ ずぼん
骨盤内臓全摘 術後の生活

といったキーワードが並んでいます。

そしてこんなブログでも日に数百人も読んでくださっているようです。
更新が止まっていても、読者登録してくださるかたもいらっしゃいます。

だから、こう思うようにしました。

オストメイトとして苦しんでいなくても、処置に手間がかかっていなくても、

オストメイトがこうして生きてるって書いていければいいのかな、と。

だから、これからも折に触れて更新を続けていこうと思います。

わたしの病気をおしらせしている方もおられることですし。

ただ、今日、病院で定期検査の報告があるので、こう書いた途端に闘病ブログに逆戻りしてしまうかもしれませんが(笑)。

まぁ、それはともかく、今書いたような気持ちでブログを続けていきますので、もしストーマや骨盤内臓全摘術のことでお聞きになりたいことがありましたら、ぜひ更新のネタを提供してくださいませ。

公開しにくいことはメッセージのやり取りでも構いませんので。

さて、それでは病院に向かって歩きます。結果は後ほど。