「都内脱出~大阪へ……」  放射能からの逃亡

「都内脱出~大阪へ……」  放射能からの逃亡

このブログは
都内在住の男が、福島原発の放射能から逃げるため
3/14から関西方面に向けて逃亡し
大阪を渡り歩いた記録です

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相変わらずダメだ…。

何時になったら俺は人の目を気にせず済むようになるのだろうか……。





「ではこの機械に指を乗せてください」



店員の差し出した機器に人差し指を乗せて静脈登録を行う。



「はい、OKです。有難う御座いました。こちらのほうお返し致します」



登録はすぐに終了し、保険証が戻ってきた。



それをそそくさと財布にしまいながら、希望の席番と利用時間を告げる。

そして席の番号が書かれた伝票を受け取ると、フロントから足早に去った。



あの店員とはもう顔を合わせたくないな……





店内をぐるっと見回すと、すぐに週刊漫画雑誌が置いてあるコーナーが見つかった。



む……ジャンプとサンデーはあるがマガジンがない。



震災後とはいえ、サンデーが入荷しているのだからマガジンが入荷しいてないということは考えにくい。

誰か読んでいるのだろうか?



再び店内を見回す。平日の午前中だが、客は何人か居るようだ。

まぁ他の二冊を読んでいるうちに返却されるだろう。



まずはジャンプを手に取り、指定された禁煙エリアのリクライニング席へ向かう。



ほぉ、禁煙エリアは完全に隔離されているのか。



店内の一番奥にある扉を開くと、空気清浄機がフル稼働している部屋が現れた。



その一番奥の席に着き、黙々とジャンプを読み漁る。



ここは静かでいいな。空気も綺麗だし。禁煙席を選んで正解だった。



俺は煙草の煙が嫌いだ。



「あの匂いが嫌」という人が結構多いようだが、俺の場合は「有害物質を撒き散らしているから」という理由で嫌っている。



だから煙草の煙が充満している近所のゲーセンでは、プレイ中マスクが必須となっていた。



ちなみにここ数日は花粉を避けるため、屋内外問わず常時マスクを着用している。



もちろん、大阪に居る今現在もだ。





付けているのは三層式ノーズワイヤー入りの、よくある普通の使い捨てマスク。





これ……花粉はカットできても、放射性物質は防げないだろうな……。





都内は一体どうなっているんだろうか?



放射性物質から身を守るため、みんなマスクとか付けているんだろうか……





うーん…なかなか集中してジャンプを読めないな……



NARUTOを読み終えた時点でパソコンの電源を入れ、ニュースサイトをチェックしてみる。



しかし、都内にいる人たちがマスクを付けているかどうか分かるような記事および写真は見当たらなかった。



ただ、少なくとも

「危険だから皆さんマスクを着用しましょう」

といった注意を促す類の発表、報道は皆無だった。