築四百二十五年、徒歩百分 | 忍城おもてなし甲冑隊公式ブログ

築四百二十五年、徒歩百分

いいやんばいです。

正木丹波守様ゆかりの高源寺より忍城址をめざしての行軍

現代の地図ではなく城絵図を頼りに参ります

敵味方隔てなく菩提を弔うご決心とともに今もなお
成田家一の家臣の魂が見つめる
築城の折より守りの要であった佐間口には
戦のおもかげがここそこに

寄せ方を足元より苦しめた沼地を思わせる水辺に立ったのちは
新緑も目にやさしい清善寺を経て

幾度も折れ曲がるかぎ状の道も城下町の名残であり
攻め手の進軍を阻むものながら

御味方の勝ち戦にて揚々と引き揚げる道行きにもなり

こぞって勝鬨を上げた沼橋御門からの眺めは
静かに水を湛える忍の沼の向こうに三階櫓と二重櫓をつなぐ白壁が
見えてきませんか

いうならば

忍城址東側の
御三階櫓から鐘つき櫓までの白壁と堀を
何倍にもした景色と思っていただければ
その見事さも頷けるものと

此度の道のりは
登城の道のりでもあり
他国のお侍衆が忍城を訪ねた折りも
家康様が鷹狩のときも
通られた道

戦国の世に攻め寄せた諸将の皆々様も
訪れることのなかった諸大名に姫君の皆々様にも

珍妙なれど不落の城を
いつか案内して差し上げとうございます

点と点をつなぐ線をたどってこそ
町が、城が見えてまいりますゆえ
足軽がお伝えしたき儀はこれのみにて

時の許す限りこの道のりにて
幾度でも登城を繰り返すのでございます

だんべ