なんかしら、4ヶ月もいたグワテマラの事を今ごろ少し。

到着そうそう、目にしたチキンバスのど派手さにはビックリした。
ベンツマークが堂々と付き、クラクションはトロンボーンか?と思わすくらい太くでかく響きわたらす。
『そんなにでかい音 いる?』と当初感じたものは後日、ガテの小さな村村で宿泊し始めると、その音がどれだけ必要か 馴染んでくる。
バス停から少し離れた所に宿泊していても、聞こえてくるその音で出発を焦らされたり、(バス来たっ!てなる。)バスに乗りたい村人も、その音で急ぎ足になる。
トロンボーンみたいな大きな音のクラクションは外人の私でも必要になっていた。


男性の髪型は、ポマード 2日で終わるんじゃね?てくらい、毎日毎日ぎとぎとで、つんつん。
しかもまだ学校に行かないくらいの子供の頃から。ぎとぎとでつんつん。
こちらの男性は髪と靴には気を遣うらしく、時間があれば靴磨きの男の子に30円くらいで靴を磨いてもらっている。
ぎとぎとでつんつんでぴかぴか。


ガテで何が嬉しいって、アボカドもマンゴーもパパイヤもパイナップルもイチゴもブドウもスイカもメロンも桃もりんごも一度に揃う。しかもありえんくらい安い。
マンゴーなんか10個で150円とか...。
買うがな。買うがな。毎日買うがな。


男と女の子の、チュッパチャプスなめてんのか?くらいの音をたてながら街のあちこちで繰り広げられるキスのやり取りも日常だけどあちこちでそれがあると子供もやっぱり真似するよね。
男ん子が女の子の肩抱いて歩いとるがな。いちょまえに。(ええなぁ...)


旅人の間では「危ない」「怖い」と言われているチキンバス。(たまにバスジャックされるらしい)
私は世界で一番旅人に優しいバスだと思ってる。
例えばシェラという街から5、6時間かけてトドスサントスと言う、村じゅうの人々が全員同じ色と柄のズボンとジャケットを着ている場所まで行く時、何度かの乗り換えがある。
シェラのバス停から「トドスサントスに行きたい。」と伝えて乗ると、乗り換え地でも「こいつらトドスサントスに行きたいってよ~」「おー。じゃあこっちだ!」てな感じだし、降りる時も「おい、チナ(中国人)ここだぞ。」と下車地も教えてくれる。

せいぜい45人乗りのバスに毎度毎度90人100人近くの人間を乗せ、一寸の隙間もない人の間をかいくぐってバス運転手ではなくサブの人がバス料金を集める。
このサブの人はとにかく凄い。
バスの屋根に大量に載せた荷物もどの人の荷物かわかっていることもさることながら、人を降ろしては乗せ 降ろしては乗せ 一向に減らないギチギチのバス車内で、料金を徴収していない人間をしっかりと憶えているのが凄い。
サブが凄い!ではなく ガテ人が凄い!のか?

ガテ人のもひとつ凄いのが、口笛の音のキレの良さ。
ギチギチのバスの中で、後ろの人間が降りる時やバスを呼び止める時や、遠くの人を呼ぶ時や。
「ピィピッーーーーーーー!!!」
まぁ、とにかくあの口笛は語学と同じくらいものにしたいなぁ...。

メルカド(青空市場)ではトマト屋の横でトマト屋。
トマト屋の横でトマト屋の横でトマト屋。
タコス屋の横でタコス屋。の横でタコス屋...。

たまごなんかは24個入りで売られていて、それが山のように積まれ、やっぱりこちらも同じく、たまご屋の横でたまご屋。の横でたまご屋...。
どんだけ鶏おんねん~!!
しかも小さな小さなケンタッキー屋も50メートルおきにある。
ガテは...ではなく、地球にはどんどだけのチキンがおるんじゃ?
しかもその卵、24個入りを2ケースも3ケースも買って帰り、その卵たちは1週間ほどでなくなる。
どんだけ~!


コーヒー豆輸出率の高いガテの一般家庭のコーヒーはネスカフェのインスタントで、毎朝毎昼毎夜飲まれる普通サイズのインスタントコーヒーはなぜかなかなか減らず、大量に消費されているのは砂糖で。
砂糖はバケツの中に入っている。
スーパーでも、「米かっ!!」てな具合で売られている。

食事は朝はコーンフレークだったりパンだったりいり卵だったりトルティーヤだったり(トウモロコシの粉をつぶして練って平たくして焼いたもの)フリーホーレス(日本でいう小豆。略してフリホ)だったり。
昼がメインで、バリエーションは豊かだけどやっぱり卵とかトルティーヤとかフリホがついてくる。

夜は絶対トルティーヤとフリホと卵。
毎日。毎晩。これ。飽きんの?
そんなに卵好きならと、卵かけ御飯の説明すると「おえぇ~」ていう。
生はダメか...。

ガテの一番好きなとこ。
どんな人だって、目が合えば「Hola♪」と声をかけてくれたり 声をかけると必ず笑って返してくれる。
小さな男ん子も女の子もおじいさんもおばあさんも。
必ず笑って返してくれる。

グァテマラ。