マゾンからのDMメールに導かれてある本(『食糧危機をあおってはいけない』という本)の書評を読んだところ、非常に参考になる記述に出くわした。


その記述とは、日本の稲作の歴史に関するもの(詳しくはこちらをどうぞ)。



三重県在住だという評者によると、上記著書の著者は日本の稲作の発展の歴史を「平野部から山間部に広がっていった」とまったく逆に認識しているという。


評者のコメントをもう少し詳しく紹介したい。



その昔、日本で稲作が行われていたのは中山間地であり、平野部は沼地のために湿度が高く、疫病も発生しやすく、「耕作不適地」であるばかりでなく、人の住むところではなかったのだという。


その状況が変わったのが江戸時代。灌漑施設と排水設備に関する技術が発達して、ようやく平野部を水田に変えることができたのだ。


評者いわく、「平野の方が農地として優れ、中山間地の方が不利な農地であると考えるのは現代人的発想で、江戸時代までは中山間地の方がよほど耕作地に適した土地だったわけです」。



へぇ、そうだったのか。


今現在の「当たり前=常識」とはいったいいつ、そのようになったのか?そうなる前の姿とはどうだったのか?


こういう記述を読むと、凝り固まっていた脳みそがいくぶんかやわらかくなったように感じるものだ。



この書評のおかげで、また一枚「脳みそのウロコ」がはがれたようだ。