ポルトガル語が話されている地域について | ポルトガル語学習のブログ

ポルトガル語学習のブログ

あえてポルトガルのポルトガル語中心です。
言語学ネタも少しだけ。

ポルトガル語が話されている国は、ポルトガルとブラジルのほかにもあります。

$ポルトガル語学習のブログ-ポルトガル語を話す国

(Paul Teyssier, "Manual de lingua portuguesa (Portugal - Brasil)", Coimbra Editoraより)

地図からわかるように、アフリカの5カ国(アンゴラ、モザンビーク、ギニア・ビサウ、
カーボ・ヴェルデ、サントメ・プリンシペ)でポルトガル語が公用語としてつかわれています。
この5カ国は、まとめてPALOP (Países Africanos da Língua Oficial Portuguesa)
(ポルトガル語公用語アフリカ諸国)と呼ばれることがあります。

とはいえ、ポルトガル語話者の数やポルトガル語の地位など、言語状況は
国によってけっこう異なっています。ただ、どの国も、ポルトガル語と現地語
(とクレオール語)が併用されている多言語国家であることは同じです。


アジアではインドのゴア、マカオ、東ティモールなど、かつてポルトガルが領有
していた地域ではポルトガル語を話す人がいます。東ティモールでは独立後も
公用語としてつかわれていますが、ポルトガル語を話すのは高齢な世代
(かつてポルトガル語の教育がされていたので)にかぎられるようです。

さらに、ポルトガルはずっと貧しい国の時代がつづいていたせいか、
外国に出稼ぎに行ってそのままその国に住みつく人がたくさんいました。
その中でもパリやルクセンブルク、南アフリカなどにはわりと大きなポルトガル人の
コミュニティーがあるらしいです。アメリカ合衆国にも大きなポルトガル人の
コミュニティーがあるようです。

それに、日本にもブラジル人のコミュニティーが存在しています。
これもポルトガル語コミュニティーと考えられるので、世界的に見ると
ポルトガル語世界はわりと大きな広がりがあるとかんがえられます。


ちなみに、ギニア・ビサウは、日本でわりと知名度のあるギニアとは別の国で
ビサウというのは首都名です。つまり、ビサウが首都のギニアという意味になります。
日本で知られているギニアはGuinée Conakry(ギネ・コナクリ)、つまり
首都がコナクリのギニアで、こちらはフランス語圏の国です。