ポルトガル語のcor「色」やgeral「一般の」は、語源である
ラテン語の語形がCOLOR、GENERALなので、語形が変化しています。
(スペイン語ではcolor、generalなので、変化は起きていません)
この二つの語に見られる音声変化は、ポルトガル語のもとになった
ガリシア=ポルトガル語の時代に起こりました。
COLOR > coor > cor(母音間のLが脱落)
GENERAL > geeral > geral(母音間のNが脱落)
その一方で、ポルトガル語にはcolorido「色のついた」、generalidade「一般性」
という、L、Nがついた語形の単語も存在します。
実は、L、Nがついた語形の語は、語彙を豊かにするために
ずっと後の時代にラテン語から借用されてポルトガル語に取り入れられました。
そのために、上にあげた音声変化を受けませんでした。
L、Nがついた語形と、脱落した語形が両方存在するのはこのためです。
このことを知っていると、辞書を引いたときにその語が
ポルトガル語に古くから存在するものか、比較的新しい時代に
ポルトガル語に取り入れられたのかがわかることがあります。