小熊が馳せる想い | お~ずかんてん

小熊が馳せる想い



北の小熊が一度もあったことのない南の大熊に会いたいと想いを馳せながら妄想した結果。。。

北の地では、さみしがり屋の小熊が泣き終わる頃に、辛くて大きい根と入れ忘れた魚の卵はすでに二人の胃の中に入っていた。
南の地では、ゴールドの飾りをりんごに差し込み、黒の石を左右の首に巻きつけた二人が、2回目のアイドルのありえない思い出話を聞いていた。

その二人とは、ニューハーフとトルコ人だと知ったのは三回目の空の上だった。

「私はオリーブが好きです。」
「私は緑のドレスが好きです。」
「私はロシアよりあなたの目の色が好きです。」
「私は4匹の鯛より、5杯目の葡萄が好きです。」
と話しているのを3人だったと勘違いしているのは、酔いどれ与太郎ではなく、完璧すぎるほど間合いを与えない淑女だったかもしれない。

南の大熊に会いたい。。

朝方、聞こえない合図のあとの行動力が早過ぎて目がついていけず買った奇跡のメガネでは、南の大熊をボヤけてみることしか出来ないだろう。
昼時、突発的なリングや直感で選択した「涼」で後悔して勘違いした車に乗り込んだとしても、南の大熊に連絡を取ることが出来ないだろう。
夕刻、オレンジの靴が正解だと知らずにネイビーの帽子を選んで7回目の眠りについても、南の大熊には近づくことも出来ないだろう。

そんな時、頭の中に流れてるのは寒さを知らない女王の曲ではなく、幼い頃に聞いた童謡だった。

その後、女王のように「少しも辛くないわ。」と言って腹を下したり、急に頭に冷水が落ちてきたり、人を注意した後に自分も同じことをして注意されたりしても、南の大熊には出会えなかった。まるで消えた女優のようだった。。。

結局、東の都でいつものカモは飛んでないから、桜や白い魚を想い8度目の眠りであきらめた。

そして、南の大熊に想いを馳せていた北の小熊が興奮が落ち着いたのは以外にも早かった。。。


そんな意味の解らない小熊的妄想話で今年も半分が過ぎようとしている今日この頃。。。