「永遠の0」 観てきましたよ。

残念ながら感動しました。(笑)

実に涙が止まらなかった・・・。





ギリシャ神話などの主題に、

神の御託と恋人への愛のどちらをとるかという

究極の選択があります。

多くの場合は「神託」に背くことはできず、

家族や恋人を見捨てる(というか犠牲になる)

という悲劇として描かれるのですが、

18世紀のオーストリアの作曲家、

クリストフ・ヴィリバルト・グルックのオペラ

においては、ハッピーエンドの物語として

扱われます。

最後は神は双方を助けてくれる。

ただし、それには神託を得たその人に

「覚悟」が必要で、その瞬間本気で

エゴを捨て去る決意をもった場合に

限られるのですが。





なるほど、この映画でもそうでした。

ゼロ戦搭乗員の宮部久蔵は特攻で命を

落とすわけですが、大石の身体を借りて

再生する。つまり、永遠に魂は死なない

ということが謳われるのです。
(あくまで私的見解ですが)





いろいろな見方があるでしょう。

あの戦争はまさしく人災であり、

当時は全国民が洗脳されていたようなもので、

そのことを見破っていた宮部は

国家に逆らうも、

自身の内にある「真実」に逆らわなかった。





要は、彼の思考のすべてが

時間と空間を超えねばできない発想だった。

であるがゆえに、26歳という若さであっても

あのような行動がとれたわけで、

ならばわずか26歳で天に召されるのも仕方がない、

それこそ天命であり、寿命であったのでしょう。





果たして彼の死において、

神様の助けがなぜなかったのか?

いかにも考えさせられるストーリーですが、

僕はこの中にある意味「ハッピーエンド」を見出すのです。

あそこで宮部が助かり、大石が亡くなっていれば

この話はなかったわけで・・・。

もちろんそれはそれで今度は別の誰かの別のストーリーが

生れるわけなんですがね。

異論反論はあるでしょうが。





魂は永遠だとあらためて思いました。

素敵な映画です。

ありがとうございます。





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