病院食の写真のブログ記事が
「がんなのに、身体に悪いものばかりで信じられない‼️」
「がん患者が白米や砂糖とったらダメでしょ‼️」
「ケーキなんて、甘いものなんて、
もってのほか‼️」
「生きたいなら、ちゃんとした食事に変えなきゃダメ‼️」
「家族は何してんの?」
「無知で可哀想‼️」
というような、
それはそれは厳しいご意見と共に、
あちこちでシェアされてましたね。
さすがに芸能記事に疎い私も、
Facebookで色んな人がシェアして批判しているのを見て、記事を見ました。
さて、、、
上のような批判をされている方々の、
一体どれくらいの方が、
実際に、末期がんの患者さんに毎日寄り添い、
看護し、
食事を作った経験があるんでしょうか、、、?
たしかに、
「食を変えれば、身体も変わる」というのは、
あると思います。
亡き母のがんをきっかけに、
徹底的にマクロビを実践した時期があった私は、
実際に自分の身体でしっかりと変化を実感できたので、
上のような批判をされている方々のおっしゃりたいことは、
非常によーくわかります。
(上記の方々は、
「そもそもきちんとした食生活をしていれば、
がんにもならないのに ‼️」
とかも、言いたいんだろうなぁ。。)
そして、
母のがんをきっかけに、なんとかして代替療法や食事で良くなって欲しい、、、という思いのもとに
マクロビ食を始めた頃の私も、
弱っている母に対して、
同じようなことを言ってました。
「がんには白米や白砂糖はよくないから、
食べないで‼️」
「コーヒーは身体冷やして
がんを大きくするからダメだよ。。‼️」
「身体を温めるものしっかり食べて‼️」
「生きたいなら、一緒に食事療法がんばらなきゃ‼️」
って。
でも、、、、
まだ若くして、
末期がんを宣告されるということが、
どのくらい精神的、そして肉体的にもダメージを受けるか、
想像、できますか??
そして、藁にもすがる思いで、
抗がん剤を始めたというのに、、、
抗がん剤を打っていると、
本当に本当に身体がしんどくて、
玄米や体を温めるような根菜類を食べるのが
ものすごい苦痛になるみたいで。
まず玄米や根菜類を食べるのに必要な、
「しっかり噛む」ということが、
とにかく辛いし
身体によいとされる発酵食品である、
お味噌汁すらも、飲みたくなくなるらしく。
(元々自然療法に知識あった私は、
抗がん剤には大反対だったのですが、
「良くなる可能性があるなら、何でもやってみよう」という母自身の選択を尊重しました。
結局、体力ばかり落ちて死ぬほどしんどかったらしいので、途中で打つのを止めましたが。。)
たぶん陰性の白米や、パンみたいに「軽く食べられる」ものなら、
弱っていた体でも、
「食べよう」「食べたい」って気になれたんだと思う。
そして、
そういうものを「美味しい」って食べられるのが、
がんでしんどい毎日の、唯一の楽しみでもあっただろうし。。
そんな中でも母は、
私が毎日つくる「身体に良い(とされる)食事」を、
一生懸命、なんとかして食べようと頑張ってくれましたが、
「ごめん、、、どうしても、しんどくて
今こういうのは、食べたくないの。。。
身体に良いのはわかってるけど、
食べられない.....」
と、泣きながら、私に謝りました。
私は私で、
母には「身体に良い」とされる食事を食べて
どうにかして元気になってほしい一方で、
母が泣きながら謝るくらい「食べられない」というものを、
無理やり
「生きたいんなら、食べて!」
って押し付けるのって
逆に、余計しんどくさせるのかな、、、
でも、、、
食事で良くなるなら、
それに越したことはないし、、、
と、ものすごい葛藤を抱えたりしつつ、、、
できるだけ食べやすいよう
玄米を五分付きにしたり、
玄米おかゆにしたり
雑穀を混ぜたり
色んな味付けを工夫したりしながら
試行錯誤したりしましたが
それでも母は、
なかなか食べる気になれなかったようで
とても申し訳なさそうにしてました。
↑母は何も悪くないのにね。。。
そんな私と母の姿を横で見かねた夫のかずくんが
「良くなってほしいって気持ちはわかるけど、
食べたくないって言ってんだから、やめたら??
本人が望んでないのに、あなたが頑張っても、
押し付けるだけの自己満足でしかないよ。
ただでさえしんどいんだし
洋子さん(←母の名前)が食べたいものを、
食べさせてやりなよ」
と言ってくれて、
ハッとしました。
本当に。。。そうだ。
そのとおりだ。。。
母は「生きたい!!」という意欲はすごくあるけど、
だからと言って、
「身体に良い」と言われても、
食養系の食事はそもそも好きじゃないし、
しんどくて身体が受け付けない。
元々食べることが大好きな人なのに、
「食べられない」というのが、
どれほど辛いことか。。
それを、
元気になってほしいからって、
本人が食べたくないものを、
無理やり食べさせようとするのは、、、
いくら良くなって欲しい思いからとはいえ、
たしかに、ただの押し付けであり、
私のエゴ。自己満足でしかない。
きっと、
母が、「今」喜んで食べたいと思うものをつくって食べさせてあげることこそが、
「今を生きる力」になるんだよね、、、
と、気付かされて。
それからは、
マクロビ食、普通の食事、こってり食で
おかず8〜9品を用意し
玄米、白米をそれぞれ炊き、
自分や娘にはマクロビ食を、
母にはマクロビ食や普通食の中から食べたいものを選んでもらい、
同居していた祖父母には普通食を、
かずくんには、普通&こってり食を食べてもらえるよう
毎日毎日、つくりました。
母に、選択を委ねたのです。
母は、当時妊婦だった私に気を遣って
「そんな無理しなくていいよ、、」と言ってくれましたが
私が「作りたかった」し、
それが私の自己満足でもある、と認められたので、
母に押し付けることもなくなり。
ただ何であろうと、病で苦しむ母が
食事の時だけでも
「美味しい!♡」
って笑顔で食べてくれたら、
もうそれだけで嬉しかったし、、、
その「美味しい♡」という瞬間に
生きている幸せを感じられるのが、
母にとって今、最高のことなんだ
だから、とにかく、
母が幸せに感じる「今」を大切にしよう
と
母を見ながら、思うようになりました。
食事以外には、
こんにゃく湿布や、しょうが湿布、
毒を吸い取るといわれる里いもパスター、
アロマ、
ヨーガ、
足裏マッサージなど、
私ができ得る限りの、ありとあらゆる自然療法をやりましたし
母は母で、
毎日光線治療に通ったり
家でも自分で毎日光線をかけたり
呼吸法を実践したりして
「生きる」希望を胸に、
精一杯頑張ってました。
結局、がんが見つかって3年くらいで、
あちこちに転移し、最後は脳にまで転移して、
あっという間に逝ってしまいましたが。。。
そんな母に対して、、、
母のような、
末期がんの患者さんに対して、
そのご家族に対して、
ただ、
白米や白砂糖を摂っているという一部分だけ見て、
果たして安易に
「がん患者が白米や砂糖とったらダメでしょ‼️」
「ケーキなんて食べてたから治らないのよ‼️」
「ちゃんとした食事とらなかったからいけない‼️」
「家族は何してるの?」
「無知で可哀想」
とか、言えますか.....?
小林麻央さんやそのご家族が一体どんな状態なのか、
毎日どういうことをされているか、
ブログだけからではわかりませんが
(↑というか、ブログの病院食の写真だけで判断して、
あーだこーだ言う方が不思議。。。)
きっとどのガン患者さんも、
そのご家族も、
日々、その方その方なりに、
できることを精一杯、されてるんじゃないかな?と思います。
がんが発覚した時点で、
あらゆることを調べたり、
試したりしてきたのでしょうし
そんな気力も出ないくらい、
色んなことを頑張れないくらい、
しんどくてどうしようもない状態かもしれない。
もう諦めて、何もしない、
頑張らない
という選択をした人もいるかもしれない。
でも、それも、その人の選択です。
皆さん、
それぞれに、今で、精一杯なんだと思います。
そんな、
身体も心もしんどくて、
生きる希望もなかなか持てない中でも、
もしかしたら
身体に良い、悪いに拘らず、
食べたいものを食べるのが、
食べられるものを食べるのが、
生きる喜びになってるかもしれないし
生き甲斐になってるかもしれないんです。
詳しい状況がわからない人たちが、
しかも、ご本人やご家族にアドバイスを求められてもないような人たちが、
ただ何枚かの食事写真だけをみて、
「こんなのはいけない‼️」
「ひどい‼️」
「ダメだ‼️」
「無知だ‼️」
「可哀想‼️」
って決めつけて、
自分の「知識」を振りかざして
食べ物を「良い」「悪い」でしか見れなくて
「『良い』食生活をしてない人はダメ」扱いして、
上から目線で発信したり、
これ見よがしにシェアしたりする姿勢こそ、
なんか、病んでませんか.....?
と、問いたい。。。
(母に「良い」と思う食事を押し付けようとしていた、
昔の自分に対して言ってるのもあります)
☆
母が亡くなる5ヶ月前の、
息子のお宮参りの時の写真。
☆追記☆(9/28)
この記事に、たくさんのいいねやコメント、リブログなど、
本当に本当にありがとうございます。
皆様のコメント、
とっても共感しながら、胸にぐっときながら、
時に私も涙が溢れながら、
読ませていただいてます。
ただ、すべてにお返事できなくて、
本当に申し訳ありません。
そして、、、
中には非難のコメントを長々とされる方もいらっしゃいますが、
私の記事を読んでどう感じるかは、
貴方の自由です。
どうかご自分で感じたことを、
大切になさってください。
が、私のブログなので、
私の判断で削除するコメントもあります。
あしからず。
何かどうしても思うことがある方は、
どうぞ自由に、ご自分のブログでしっかりご意見書いてください。
そして貴方がどう感じようが
私はそれを否定も肯定もしません。
そしてそのことに関して、
個別に詳しく議論する気もありません。
どうかご了承ください。
読んでくださってありがとうございます(*^^*)