2012年7月5日(木)天気くもり


富士山の登山ルートは4つあります。富士山昨年は吉田ルートで登頂しました。富士山の登山は月面を


歩いているようで決して展望が良い訳ではありません。高山病にも気をつけなければなりません。


しかし夏祭りのように、毎年登ってみたくなります。


今年は一番きついコースの御殿場ルートで山頂を目指すことにしました。ぶーぶー


登りの砂礫で足を取られ尋常でない足首の痛みが走り、過去に類を見ないきつい山行になりました。


行程


御殿場口P→大石茶屋→新六合目→日ノ出館→砂走館→赤岩八合館→御殿場ルート頂上→剣ヶ峰


→御殿場ルート頂上→砂走館→日ノ出館→大石茶屋→御殿場口P


距離20km 総移動時間 往路6時間55分 復路2時間14分 合計9時間48分(休憩時間含む)


累積標高2,341m 平均速度1.9km


GPSログ(赤予定ルート 紫ログ)  


中央自動車道山中湖ICからそのまま東富士五胡道路を通り須走ICまで行きます。


陸上自衛隊滝ヶ原駐屯地を抜けて御殿場口駐車場に到着しました。


初級ハイカーの日記 初級ハイカーの日記

関東地方からは馴染みの薄い宝永山のでっぱりが見えます。今日は一日うす曇のようです。


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準備を整え6時25分に鳥居を通過しました。


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鳥居すぐ横に新六合目までは通行可能で頂上には残雪の為行けませんとの看板がありました。


いまさら吉田口に戻るのは面倒です。ザックの中には常時軽アイゼンが入っています。


大雪渓があるなら見てやろうと思いました。すぐ大石茶屋に到着します。店の店主が昨日は


ガスで展望が利かなかったが今日は良い日だと言っていました。挨拶をしてすぐ通過しました。


今日は曇りで日焼けするわけが無いと思い日焼け止めを塗らなかったらまた首が真っ赤に


なってしまいました。ちなみに頂上の気温が6℃との情報が入ったので今日も長袖でスタートです。



初級ハイカーの日記 初級ハイカーの日記

昨年の吉田ルートではマニュアル通りにスタート時は通常の半分のペースを守って登ったら


途中から絶好調になりました。昨年のことを思い出しながら無理やりスローペースにしました。


1時間から1時間30分スローペースを続ける予定です。


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標高2,000Mの看板を8時に通過しました。まだ1,776M登らなくてはなりません


高山病対策でスローペースを守ってきましたが傾斜がどんどん急になってきました。


すると細かい砂礫で足元が滑って余計な体力を消耗するようになって来ました。


足を踏ん張るのはいいのですが足が滑るときに足首が動き古傷の右足首に鈍い痛みが


感じられるようになってきました。休憩も取れないので立ったまま水分補給です。



初級ハイカーの日記 初級ハイカーの日記

ジグザグの登り坂で前のグループが見えました。後ろをみると違うグループが見えます。


ずいぶん早い連中だなと思っていたらトレランでなくマラソンの練習のようでした。前の大学生の


グループを追い越します。右足首の痛みが酷くなってきました。新六合目に9時30分に到着しました。


小屋はやっていません。登山靴を脱いで丁寧に右足首を何回も回します。


ザックに2本ストックが挿してあります。ストックは足首の捻挫とか怪我の為に持っていて


最近は全く使っていません。使う時がきたようです。2本のストックを伸ばし使い出すと1本が


テンションが掛からずピッケルのように短くなってしまいます。壊れているようです。安物で1,000円で


買ったものなので文句は言えません。そのまま使用しました。


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ストックを使い慣れていないせいで今度は腕がパンパンになってきます。腕に体重を掛け過ぎ


のようです。しかし右足首が痛くて腕を使わざる得ません。6合目看板を10時17分通過しました。


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日ノ出館に10時46分、わらじ館に11時7分到着しました。小屋に着くたびにブーツを脱いで


右足首のマッサージをしましたが良くなる気配はありません。砂礫の長い登りがこれは程までに


足首に悪いとは全く考えていなかったことです。アルプスとかにこのような登りがあったら避けなくては


ならないなと少し頭痛のする頭で考えていました。寒くなってきたのでウインドブレーカーと


手袋を着けます。


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砂走館に11時10分に到着しました。山頂まで2.4kmとありますが足首の酷い痛みでペースが上がらな


いので全くたどり着く感じがしません。まだ時間も早いので何とか御殿場口山頂まで


着きたいと思っていました。



初級ハイカーの日記 初級ハイカーの日記

もう気力だけで登っています。いつ止まってしまうか分かりません。赤岩八合館に11時42分到着


しました。訓練中の自衛隊員にすれ違いました。一人砂走館で動けなくなっている様子でした。


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赤い土と岩が出てきました。もう手が届きそうですがまだ先が見えません。


軽装備のトレランのグループに追い抜かれました。私は力が出ません。挨拶の声も細くなって


います。



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朽ち果てた小屋の跡地の看板にあと1.2KMと書いてあります。頂上に着いたら帰り道の下り坂で


今度は足が痛くて下れないのではないかということがふと頭に浮かびました。


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登山道のロープが土中で雪に埋もれている所もあります。踏み後はしっかりしたものでなく


ズルズルになっているのでスリップに注意が必要です。アイゼンは必要ありません。


御殿場口山頂に13時に到着しました。通行止めのバリケードが置いてあります。


ストックを使い右足を引きずるように登ってきたのですがここまで来ると欲が出て


剣ヶ峰まで行きたくなりました。当初の予定ではお鉢巡りをする予定だったのです。


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ガスが出ていないので火口が良く見えました。浅間大社の鳥居が雪で埋もれています。

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剣ヶ峰に向けて最後の登り坂が見えました。今の私には絶壁です。13時22分に剣ヶ峰に


到着しました。


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あの階段を登りたいと思ったのですが立ち入り禁止になっていました。


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ここで遅いお昼にすることにしました。日本一高い所で飲むロイヤルミルクティーがおいしかったです。


これから下りになるのでストックをしまいシングルにしました。下りで足の裏が傷むのか足首が


痛むのか慎重に御殿場口の鳥居まで足を運びました。14時10分になります。かすかに足裏に違和感


がありますが、痛みが出ていません。赤岩八合館に向けて下ります。すると何とかいけそうです。


下りで足が痛くスムースに下れない場合は小屋に泊まることも考えていました。


あんなに苦しんだ登りですが下りは大したことはありません。


先週の白毛門の下り坂と比べたら笑われてしまいます。



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赤岩八号館で大砂走りを走れる事を確信して砂走館で準備をしました。


数回こけるのは覚悟の上です。


ストックを収納してウインドブレーカーを脱いで普段全然つけないスパッツを着けてマスクをしました。



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雪が残っている所もあります。大砂走りはどんなものか期待していました。


コースロープが雪に埋もれていて不明瞭な所もあります。



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砂がたくさんあるところでスピードを出していくとどんどんスピードが増していきます。止まれませんので


徐々にスピードを緩めます。砂がクッションになり足が10cm位埋もれます。非常に良いクッションです。


逆に砂の量が少ない箇所では足が埋もれず走れません。徐々に砂が軟らかく多いいところが分かるよう


になってきました。


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進行方向右と左に電柱のような木が見えたのですが間違って左の電柱に行ってしまいました。


右の電柱は宝永山ですが富士宮に行くのと勘違いしてしまいました。


落石に注意してコースを横切り正規のルートに戻りました。


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もし集団になったら前の人が跳ねる砂でマスクがあったほうが良いのでしょう。


私一人なのでマスクは必要なかったです。しかしスパッツは絶対必要です。


正面に駐車場が見えますが遠いいです。しかしどんどんあっとゆう間に近づいてきました。


頭痛が治るかなと思っていましたが時間がたつにつれてどんどん酷くなってきました。


高山病ではなくて風邪のようです。右の脹脛と腰が痛くなっていましたが


大砂走りは思っていた以上に楽しかったです。



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大石茶屋でカキ氷でも食べたかったのですが時間が遅かったのであきらめました。


駐車場鳥居に16時14分に戻ってきました。駐車場で登山靴を脱ごうとしたらGK69のベアリングシュー


の所に小石がいっぱい詰まってしまい緩まなくなってしまいました。スパッツを履いていたので砂が


靴の中に入る事は無かったです。


御殿場ルートはきつい思い出ばかりが残る山行になってしまいました。


砂礫の登りは古傷が痛むので難しいことが判りました。


富士山はあと富士宮と須走りが残っています。ブタ