東京新聞6/18『子に体調異変じわり』 | オペレーション・コドモタチ 公式ブログ

東京新聞6/18『子に体調異変じわり』

6月18日 東京新聞より

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【記事全文】
「上の子が1週間くらい毎日大量に鼻血が出続けていたので心配で…。
下の子も、時期は導つけれど、やはり一週間くらい鼻血が出て」。
思い詰めた表情で母親つ一もが、医師に相談していた。

 NPO法人「チェルノブイリへのかけはし」が12日、福島県郡山市で開いた
医師による無料問診会。放射線被害を心配する親子連れ計50組が参加した。
同市は福島第一原発から約50Km。

 この親子の場合、震筑後いったん埼玉県内に避難したが、3月下旬に郡山市に戻った。
すると小学校一年の長女(6つ)が、4月上旬から三週間、鼻血が出続けた。
このうち1週間は両方の鼻から大量に出血。
耳鼻科で診察を受けたが、「花粉症では」と言われた。
「花粉症なんて初めて言われたし、普段は滅多に鼻血を出さないんですけど…」と母親は言う。
長男(2つ)も4月下旬から5月に鼻血を出し続けた。

 診察した小児科医の橋本百合香さんは「放射線被害かどうかは判断できないが、
ひとまず小児科で血液検査をして白血球を詳しくみてもらって。
記録を残すことが大事」と助言した。

 母親によると、小学校ではクラスの1割が避難していなくなった。
次々と児童が転校するので、新入生には出席番号がつけられていない。
放射性物質が濃縮されやすい牛乳を給食で出すかどうか、学校ごとに対応が異なる。
「うちは保護者の選択制。娘が仲間外れにされたくないというので、今は飲ませてます」

 福島市から4カ月の長女咲空ちゃんを連れてきた平申昭一さん(40)は「症状は出ていないが、
24時間不安で、外出を一切させていない。自衛といってもどうしたらいいのか」と苦悩の表情。
生後、他人をほとんど見たことがないという咲空ちゃんは、記者が近づくとおびえた。

 問診会場近くの植え込みで、放射線測定器をかざすと、毎時2.33μSvの値を示した。
地面から離すと一帯酎台に下がる。郡山市内の12日の最大値は1.38μSv。
東京都内で計測された同日の最大値が0.0635μSv。約22倍だ。
市内の最大値は3月15日の8.26μSvで、5月中旬からは1.3μSv前後で推移している。

 文部科学省では3.8μSvが計測された学校では屋外活動を制限するとしているが、
一方で年間の積算線量の子どもの丘限値を1mSvから20mSvとしている。
これは毎時1.3μSvの場所で1年間暮らせば十分に到達してしまう値でもある。

 「医者や学者も言うことが違い、避難の基準が分からない。
飯館村は1ヶ月も放射能を浴びさせて、値が低くなってから避難させた。国も県も信用できない」。
長男(6つ)を連れた母親(40)は、こう憤る。
自宅は新築。遭難して経済的にやっていけるのか、何年後に戻れるのか…。
費用や子ども初心に与える影響を考えると踏み切れない。