1年中悩まされる
ダニアレルギー
花粉アレルギーでは、春先とか秋口というように、ある季節になると決まって鼻炎の症状が現われますが、もうひとつ、アレルギー性鼻炎には季節にかかわりなく悩まされる通年性のタイプがあります。
1年中悩まされるアレルギー性鼻炎は、そのほとんどがハウスダストによって起こります。
そして、アレルギー性鼻炎を引き起こす抗原のうち、花粉と並んで多いのが実はこのハウスダストなのです。
ハウスダストのなかで、アレルギー性鼻炎の抗原となるのはペットの毛や羽、アカ、フケ、絹の繊維などです。
これらは比較的大きなアレルゲンですが、ハウスダストには目に見えない小さなものもたくさんまじっています。
そのなかでも、アレルギー反応を起こさせる元凶となるのがヒョウダニです。ヒョウダニはチリダニ科の仲間で、コナヒョウダニとヤケヒョウダニの2種類に分類されます。
大きさは0.2-0.3ミリくらい。人を刺すようなことはありませんが、このダニの死骸やフンがアレルギー性鼻炎はもちろん、気管支ゼンソクの原因にもなっているのです。
ダニは、ホコリ1g中に千匹くらいはいるといわれ、室温が25度、湿度が80%になると大量発生します。
季節的には5 - 9月に当たりますが、最近のように部屋の気密性が高く暖房が普及すると、冬でも大量発生する可能性があります。
ダニアレルギーでは、季節を問わず症状が現われるのはもちろんですが、時間的には起床して間もなく酷くなるケースが多いです。
理由はさまざまあるようですが、起床時にはヒスタミンなどの化学物質が出やすく、鼻粘膜も敏感になっていることが大きな理由のようです。