自分が楽しみたかったら... | 「ケ・セラ・セラと生きて、セ・ラビと酒を飲み・・・」大叩き男(イラストレーター渡辺隆司)のブログ

自分が楽しみたかったら...

$大叩き男のゴルフブログ「いつだってアゲンストウィンド」(イラストレーター渡辺隆司のブログ)
「自分が楽しみたかったら、まず相手を楽しませて上げなさい。」...セントアンドリューズGC設立憲章。

ゴルフと言うゲームは、一人遊んでいてもそれなりに面白いものではあるけれど、やはり基本は「相手」がいてこそ面白いゲームなんだと思う。
その相手が、ライバルであれ、親友であれ、息子であれ、親爺であれ、恋人であれ...
(とは言っても、セントアンドリューズGCが設立された頃に、女性ゴルファーは少なかっただろうし、メンバーはいなかったはずだから、「恋人」は計算に入ってはいないだろうけれど。)

ゴルフの始まりが「マッチプレー」であったことは、よく知られている事。
荒れ果てた荒野の片隅に穴をあけて、そこにどっちが少ない打数で入れたかを競う。
風が吹いたり、雨が降ったり、寒かったり...自然条件は毎回必ず違うから、勝負は毎回変化して面白かっただろう。
どうしても腕が違って、やるまえから勝ち負けが決まっているような場合は、面白くないからと「ハンディキャップ」の考えも取り入れられた。

そんな「相手」がいてこそのゴルフの時代の、セントアンドリューズGCの設立憲章。
そこに勝負が絡んでいるのは当たり前だけど、だからこそ相手とともにゴルフを「楽しむ」...相手が楽しめば、自分ももっと楽しくなる...ゴルフとはそういうものだと言う基本的な共通する精神があったんだろう。

まず相手を楽しませる。
そうすると自分も、もっと楽しくなる。
マッチプレーをやっていない今の時代だって、そうしたゴルフの基本精神を持っていた方がよりゴルフを楽しめる。

...自分がやったプレーなのに不機嫌になり、無愛想になり、世界の不愉快を腹一杯詰め込んだような顔になる陰険な奴がいる。
自分のスコアが悪いのを一緒に回ったゴルファーのせいにして、自分は悪くないと言う卑怯者がいる。
自分のプレーの言い訳ばっかり考えて、他人のプレーを見る余裕のない臆病者がいる。
自分はスコアさえ良ければそれでいい、と他人と一切関係しない顔の自称競技ゴルファーとやらがいる。
打数が少ない事で自分が偉いと、多く叩くものを軽蔑する事しか出来ない馬鹿がいる。

...なんてもったいない。
せっかくの、ゴルフがくれる楽しみを感じる事も出来ずに、金と時間を浪費して、なおかつ気分を悪くして家に帰って行くなんて。

昔々の言葉だけれど、「まず相手を楽しませよう」。
そうして「自分も楽しもう」。
一期一会の人生に、一期一会のプレーを体験できる、それがゴルフの魅力なんだから。