このお話は、「数秘術」からヒントを得て書いたものです。
数秘の妖精の性格は、数秘術上の性格と考えられるほんの一部であり、すべてではありません。
☆☆ナンバースピリットの内緒話☆☆
まず、暗闇があった。
無限とも有限とも言える暗闇があった。
そこに外灯がぽつりと灯り、そこが公園であることがわかった。
心の中の真っ暗な公園に灯りが一つ灯り、それがゼロと言う光の数字を地面に映している。
そのゼロの中心から、とんがり帽子に「1」のマークの少年が躍り出た。
「始めようよ!さあ、出掛けようよ」
滑り台の陰からおずおずと女の子が出てきて、
「でも、どこに行くか、どうしてそこに行くかを考えなきゃ」と言う。
そのおさげの女の子の小さな可愛らしい髪留めに「2」と書かれている。
「うん、そうだよ。どこに行こうか」
よく見ると、もう一人ズボンのポケットに青い「2」のアップリケをつけた男の子。
二人はそっくりの顔をしている。
どうやら双子らしい。
「とにかく行ってみなきゃ、わからないよ!とにかく早く」
ふと見ると平均台の細い板の上を、下を見ることもせず、楽々と跳ねるようにして歩いている男の子がいる。
その子の胸のワッペンに「3」と書かれていて、
「早いばかりではだめよ。ちゃんと計画しなくちゃ」
お姉さんのような口調で、きりっとしたおかっぱ頭を揺らして女の子が諌めた。
Aラインのようなスカート。あ、4ラインだ!
スカートが、4の形になびいている。
「冒険心が足りないんだよ。ったく。やってみなきゃわかんないんだから」
スラリとした端正な顔をした男の子が、ニヤリと笑って言い、砂場の砂をばーんと上に放る。
揺れる首元のスカーフに、「5」といくつも書いてある。
砂は、外灯の下、小さな星のように時折きらきらと光った。
おさげの「2」が、キャッと悲声を挙げた。「3」が、きゃっきゃっと笑い、「1」は目を輝かせて砂を仰ぎ見る。
「4」は目を閉じて、あきらめたように、ため息をつく。
「やめましょう。みんなの目に砂が入ったら大変よ」
優しく「5」を諌めて、おさげの「2」に駆け寄る少女は、インディアンのような民族衣装を着ている。
細いビーズのバンダナを額にして、両耳には大きな金の耳飾り。
耳飾りが「6」と言う形をして、きらきらと光っている。
「何をするかじゃなくて、どこに行くかじゃなくて、何が欲しいか、どこが自分らしい場所かってことじゃないか」
ジャングルジムの上に座って、本物の星を見ながら言う少年が居る。
大人っぽい横顔が被るそのとんがり帽子は、「1」よりも長くて、側面に「7」と書かれていた。
とても澄んだ瞳をしているが、どこか寂しそうである。
一瞬、その場の全員がつられて夜空を見上げたので、そこに小さな静けさが生まれた。
「皆がそれぞれの力を発揮すればいいんだよ」
その静かな間を破ったのは、元気な声だった。
ちょっと太めの少年がいつの間にか笑って現れ、腰に手を当ててにっこりとまあるい笑顔をしている。
胸にスーパーマンみたいなプリント。
しかし、そこには、「S」ではなく、「8」と書かれている。
「とりあえずはそれぞれがそれぞれの役割を果たせば、行ける場所が決まるかもしれないぞ」
そこで少し希望が生まれた。
「そうよ。手と手を繋ぎましょうよ。そうすれば、きっと行くべき場所とそこに行く理由がわかるはずよ」
おっとりと「6」が囁くように言って微笑んだ。
耳飾りが、カチっと小さな音を立てた。
そうして、皆手を繋ぎ始めた。
あなたの生年月日を1の位になるまで足してください。
例)1971年1月14日生まれ → 1+9+7+1+1+1+4=14=1+4=5
他にも11や22、33、44とぞろ目もありますが、ここでは足し合わせたもののみを書いています★