数日前から、栃木県・宇都宮での異常が、インターネットで囁かれるようになりました。
一般による匿名投稿なので、情報の真偽が定かではなかったのですが・・・。


1. 木下黄太氏のブログにて情報が拡散

 元日本テレビ・報道局社会部デスクの木下黄太氏のブログから情報が広がった。

宇都宮の幼稚園でウイルス性髄膜炎集団発生、1人重症含め5人入院、およそ四十人熱で休む。

<一部抜粋>

さて、表題の事象の情報が入ってきました。感染症の集団発生は、僕がかなり怖れていた事の一つです。

幼稚園名も特定しています。マスコミの皆さん、取材しましょう。頂いたメールの抜粋です。

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始めまして。
宇都宮市在住の2児の父です。
脅威と、現実と理想との狭間で、夫婦共々葛藤する毎日です。
今回は、こどもが通う幼稚園で起きている一件でメールさせて頂きました。
こどもが幼稚園を休んだので、近所に住む同級生の母親の方からです。
「大丈夫? 今、年長組の間でウィルス性の髄膜炎が流行ってるらしいから…心配してたの。
クラスでは、先週からもうすでに3人も入院してる子がいて、
他にも10人近く熱が出て休んでるらしいよ…。 原因はまだ分からないって… 怖いよね。」
あまりの内容に身震いしました。
おかしい?
そんな簡単に集団感染するものなのか…
季節の変わり目とはいえ、抵抗力が落ちている子が多過ぎではないか…。
素人ながらに考えてみても、異常な事態だと感じました。

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ここでは、今月の十五、十六日にキャンプを群馬県の山間部で行う、自然派幼稚園だそうです。

結局さらに確認をすると、年長四クラスで5人入院。一クラス10人くらいが熱をだし、全体で40人程度、熱が出て休んでいるそうです。このうち1人が重症になり、幸いにも、一命をとりとめているといいます。

規模は、年長が百二十人。 幼稚園全体で三百人だそうです。

いろんな感染症が、考えられない感じで流行っていく事。

思わぬ感染症が流行る事。

僕は再三再四怖れています。ただ、怖れています。


↓放射能防御プロジェクト 木下黄太のブログ  「福島第一原発を考えます」
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/9f2ffe466a272cfb7e229c8e867bf5e2







少し、横道にそれますが重要な話なので。


髄膜炎ガイド

髄膜は頭蓋骨と脳の間にある3枚の膜、すなわち軟膜、クモ膜、硬膜からなっています。この軟膜とクモ膜の間にクモ膜下腔という場所があり、そこは脳脊髄液でたっぷりと満たされています。この髄膜に細菌やウイルスが侵入すると、髄膜炎になります。

髄膜炎で代表的なものは「無菌性(ウイルス性)髄膜炎」と「細菌性(化膿性)髄膜炎」です。後者の方が頻度は少ないけれど、重症化し、後遺症が残ることが多いようです。

原因は細菌やウイルスが感染することによって、その原因菌が喉や器官の粘膜につき、それが血液の中に入ってしまい、頭の中の髄膜に達してしまうことによります。体力が弱っていたり、もともと弱い高齢者や子供の場合に多く見られます。

症状は発熱、嘔吐、頭痛が主で、首が曲がりにくい(項部硬直)なども挙げられます。意識障害やまひ、けいれん、眼球の圧痛なども見られます。

治療は入院し安静にすることです。嘔吐には絶食と輸液の点滴、発熱には解熱剤投与、頭痛には鎮痛薬投与という対症療法が中心です。細菌性髄膜炎の場合はただちに抗生剤の投与を行います。

髄膜と脳は隣り合っているので、いつの場合も脳炎の可能性を考えて治療をしなければなりません。

てんかん、学習障害、難聴などの後遺症を残すこともあるので、症状が治まった後も、定期的に脳波の検査などをするべきでしょう。


↓元記事 髄膜炎ガイド
http://www.lycee-camille-guerin.net/



 今回の話では、ウィルス性の髄膜炎が流行しているそうなので、頻度としては重症化する子供は少ないと思われます。






 この話が本当ならば、何かリアクションがあるはずだと思って居たら、宇都宮市の小児科のページから感染拡大の警告が発せられました。
 どうやら、本当の話だと判断して良さそうです。





2. 宇都宮市・小児科クリニックから感染拡大の警告

オオルリのブログ
写真1:宇都宮市の小児科クリニックによる 髄膜炎感染拡大の警告


感染症情報

宇都宮市駒生町、鶴田町近隣の9月17日現在の感染症の情報をお伝えします。

・無菌性髄膜炎流行の兆し!

   近隣の幼稚園で無菌性(ウイルス性)髄膜炎に罹患した園児が急増しています。印象的に、感染力は強く、今後他の幼稚園、保育園や小学校に波及しないか危惧しています。ウイルス性の髄膜炎は細菌性髄膜炎(Hib, 肺炎球菌など)とは違い、命に関わることは少ないものの、症状的にはつらい頭痛・吐き気を認めます。治療薬はありません。「体調が悪いかなと思ったら、ゆっくり休む」「熱が下がっても、すぐに幼稚園に登園しない」ことが大切です。


↓元記事 くろさきこどもクリニック
http://www.kurosaki-child-clin.com/news/index.html



 それでどこをどう調べても、髄膜炎は体中に細菌・ウィルスなどに既に感染しており、その細菌やウィルスが髄膜まで入り込んで炎症を起こすと説明されています。

 そうなると、園児を中心とした児童全体の免疫力が低下している可能性が見えてきます。
 



 
 
 仮の話なのですが、白血球や血小板が減少している可能性もあります。
 宇都宮全体で放射線の影響が懸念される事になります。

 それでは、栃木県(宇都宮市)の放射線の状況はどうなっているのでしょうか?





3. 9月21日 栃木県の放射能降下物からセシウム134が急に検出されていた

やはり、出ていたとインターネットで貴重な情報がありました。
驚きです。他の核種が検出出来ていないのに、なぜか?セシウム134だけが急に検出されています。

オオルリのブログ
写真2: 栃木県 公式ページ 環境放射能(降下物)調査結果(平成23年9月1日~)(PDF:90KB)平成23年9月26日更新
(URL: http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/documents/koukabutu20110925.pdf)
※毎日、ファイル名が更新されていますので、リンクしても無意味です。

こちらのページから、環境放射能(降下物)調査結果 を探して下さい。
そのリンク先が、PDFファイルになっています。

↓栃木県 環境放射能の調査結果
http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/houshasen.html


9月21日以降にセシウム134が急に検出されました。
しかし、他の核種は検出されていません。

謎は残りますが・・・、線量が低いとは言え9月6~7日にも検出されています。






クリニックの話に戻すと、9月17日づけで警告されています。

日付的にもズレていますし、放射性物質が低線量被曝による健康被害をもたらすのは遅延して現れます。
こちらの情報からは、直接の原因だと考える事は難しそうです。






そこで、インターネットでは3月分に着目されています。

4. 3月分 栃木県の環境放射能(降下物)調査結果

オオルリのブログ
写真3: 栃木県 公式ページ 環境放射能(降下物)調査結果(平成23年3月18日~3月31日)
(URL: http://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/documents/koukabutu20110331.pdf

モニタリングしたポイントは、恐らく一か所になるので、実際に栃木県にどれだけ降り注いだかは分りません。
しかし、大量の放射性物質が降り注いだ事が分ります。






これらの公的データと、宇都宮園児の髄膜炎集団感染の話が直接結びつくのか?
現在のところは、残念ながら分っていません。


ただ、結果が見えないと動けないのが政治なのでしょうか?
少なくとも、宇都宮に関しては警戒して良い症例は出ているようです。

栃木県の子供達も大丈夫なのでしょうか?
私も、心配するのみです。


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