八重樫×ロマゴンは「世界王者との差」を見せつけられたPart2 | おおおかのボクシングBLOG

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八重樫は、良くやった!
面白い試合だった!!

…でも、どうなのだろう??
ホンモノの世界王者との差をただただ見せつけられたというのが僕の感想だった。

「おい!あんなに八重樫のパンチはヒットしたじゃないか!?」
という声が、聞こえてきそうだ。
僕の中では、ロマゴンは、割とパンチはもらってくれる選手というイメージなのです。
ダメージは、見切りと身体の柔らかさで逃がしているし、
動かすガードで、パンチのダメージも逃がしている。
今回の八重樫からのパンチをもらって見えたように見えるが、ロマゴンの直近の試合を見てくれても分かるのですが、

敵地メキシコで行ったメキシカンのカントゥン戦では、もっとインパクトのあるもらい方をロマゴンはしていたようにさえ感じた…のが僕の本音です。

ロマゴンが大苦戦を強いられた、エストラーダ戦の残像が僕には残っているため、
八重樫のパンチを、そんなに食らっているようには感じなかった。
ダメージングブローという観点で見ても、そこまでなかったのでは?と。

ロマゴンの試合をエキサイトマッチで必ず見ている人からすれば、
「まあー、ロマゴンからしたら、いつも通りの試合なんじゃない??」
と、なるのでは無いのかな?

やはり、日本人だからという贔屓目と、
テレビから聞こえてくる観客の歓声と、
フジテレビのアナウンサーの質の悪い喋りに誤魔化されているのでは?
と、不思議に思う所があるのです。
情報の怖さです。

一つ前の午前中にアップしたブログに書いた事だが、
ロマゴン相手にアウトボックスをするには、八重樫は素直な形のボックスだから厳しいと。
その感覚は、やはり僕の想定内だった。
だから最初のラウンドで、八重樫は、
「このロマゴンのボクシングに、僕のアウトボックスではジリジリとやられるだけだ」と見えたのだろう。

それで、打ち合いという方法論を選んだ。

あと、前回のロマゴンの試合。
メキシカンのカントゥン戦も、
カントゥン選手は八重樫よりもアグレッシブにバンバンと!
「ロマゴンを脅かしてやろう!」と言わんばかりに、フォロースルーの効いたビッグパンチのコンビを振るいまくった。

合間合間にロマゴンのパンチをカウンターでもらいながらも結構耐えれていた。
その試合を見ると、ロマゴンもナチュラルなフライの選手には、
斬れ味で倒すパンチャーでは無い、重さによる蓄積型で倒すロマゴンは、
パンチ力もフライ級という壁の前では、ずばぬけては無いのかとも感じたりしていた。
だから八重樫は、「これなら、打ち合える!」と見たのか?
とも思ったのです。(やはりロマゴンは、斬れ味で無いボクサーのために多階級は難しくなっていくなぁ)

…ただ、ロマゴンは八重樫のパンチをもらっても
「うわっ、効いたー!」っていうものはなかっただろう。

個人的には、今年行われた国内における世界王者の試合としては、
アムナット×井岡一翔の次に面白かった。(僕はアムナットが好きになったからです)

八重樫東という男らしい、
戦う道を歩む姿は、誇らしくも思える散り方だったとも思った。

面白い試合だけど、一位に出来ない理由は、全てが僕の想定内だったのと技術的局面における驚きが少なかった。
勇敢に挑んでクリーンに戦って全局面で凌駕されて、
ホンモノの王様に弾き返されて、

、、、それほど、ロマゴンとのボクシングにおける質の違いを感じたのです。

今回のマッチメイクにより井上尚弥は、ロマゴンやエストラーダという強豪との対戦を熱望していく事になるのでは無いだろうか。
(僕は、井上尚弥はエストラーダと戦ってほしい。エストラーダは誰と戦っても噛み合う形のファイトをする選手だからだ。その前に、ミラン・メリンドとの試金石の試合は必要かもしれない)

そう考えると、
大橋会長、何より八重樫選手の英断は、大きな事をしてくれたと思うのです。

それにしてもロマゴンのマイクは、正に紳士的な王者だった。
「パワフルで、とてもいいボクサーだった。
八重樫さんのご家族、お子さんに神からの祝福がありますよう祈ります」と。
これぞ、世界王者の立ち振る舞いだった!

最後に。
それにしても、やたらと八重樫が30%くらい勝てる可能性があるとか、よく耳にしていた。(ズルい書き方だ)
事情通が過ぎて、ロマゴンの練習量が落ちてるとか耳にでも入っていたのだろうか?
それとも、日本人だから贔屓していただけなのだろうか?
それとも、エキサイトマッチを本当に見てるのか?
あんまりキツく書くと、嫌われるというのがあるから八重樫選手に優しく書かざるを得なかったのか?

それでは見立てが甘い!という会話を友達と僕は、随分と怒りに満ちて電話で語っていた。
試合が待ちきれないという興奮もあったのだろうなぁー。

そんな状況・気持ちにさせてくれた八重樫選手、ローマン・ゴンサレス選手。
素晴らしい試合をありがとうございました!と心から言いたいです。