カネロ・サウル・アルバレス×ララ戦の感想 | おおおかのボクシングBLOG

おおおかのボクシングBLOG

ボクシング・格闘技観戦後の感想がメインです。

ブログランキングに参加しています。クリックお願いします。
{C4B0F454-5BAF-471A-958E-19BD3E8644EB:01}
カネロが、スプリットデシジョンで勝利したが、
解説の浜田剛史さんの採点はドローだった。
僕は、1、2、6、9、10、11、12Rをララに採点し、115-113でララの勝利に見えた。
ジョー小泉さんは、前に出ていく意思、押しこむスタイルを評価し、カネロに採点を比較的に多くしていた。

この試合が実現すると聞いた時、ララが完敗するのじゃないかと心配していた。
自分の人気の無さを払拭するために打ち気になったり、ガードを緩めたスタイルで戦ってしまい、ドツボにハマるという予感がしたから。

結果は、そうではなかった。
いわゆるジャッジ泣かせというか、見る人によっては大変フラストレーションの溜まる退屈な試合展開という感じだ。

でも、僕はこういう「高次元の選手同士」による互いに辛抱強く戦う展開を見るのは好きだし、面白い。
{3FFCA739-97C2-4ADC-8F8A-6DA467033F08:01}
カネロは、ファイターで有るけどもクレバーさが売りだと思っている。
でも、そのクレバーさがメイウェザー戦では悪い方に働いた。
大人なボックスをしたため、メイウェザーという希代の天才に子供扱いされてしまった。

その時の反省する点は見えたといえる。
でも、足りなかった。
序盤の採点は、割れるところだろう。
後半をエリスランディ・ララに取られまくった現実。
これは、ジョー小泉さんも問題視していた。
作戦通りにカネロは追いかけ回し、ボディブローでスタミナを削ろうと、フットワークを失わせようと仕掛けていた。
カウンターを警戒しつつプレスはかけていたし、ボディも打っていた。
だが、もう一つ手が出ない。

ララは、ブロッキングしていたが、幾つかもらう場面も確かにあった。
でも、「ここでは、左のボディはもらう」と覚悟し、見ながらもらっていたようでダメージの印象はなかった。
そして結果、ララのフットワークは失わなかった。

そういう点と、要所要所でカネロは、中盤のラウンドもララの避けて左をパチン(ズドン!ではない)と合わせるカウンターを合わされて苛立ちもしていた。

後半、カネロは「これでは削れないか…」と考えつつも、元々大人なボクシングをする部分は変えれないためチェンジアップしたいのに出来ず、
むしろ先にクレバーな気持ちの部分が切れてしまったようにも思えた。
これは、ブチきれたのではなく苛立ちが芽生えたように思えた。
だからと言って、変わらないのがカネロ。
どちらかと言ったら、ラバナレスみたいにめちゃくちゃになれればいいのに。

で、ますますララはフットワークで逃げ回りつつ、ここぞという時に左ストレートのカウンターを決めてはバックステップ。

ララは、ゲームとして中盤パンチをもらわないことに専念する時は、はっきり走りまくっていた。
それにしても、カウンターの精度とスピード、距離感、そしてディフェンスワークといい、ララはいい選手だ。
でも、攻撃はワンツーが主軸で多彩さはない。
亀田興毅を17ランクぐらいレベルアップしたような戦いぶりだった(精神的にも、タフネスも、集中力も)
ララ×トラウト戦では、センスのいい左アッパーを見せていたがカネロには出せなかったんだろう(危険すぎて)。

今回の試合で、エリスランディ・ララの陣営は
「なんだよ!この判定!?ふざけんな!!」
と試合後、リングで怒り狂っていたのだろう。
ゲームプランを実行出来たのだから。
ジョー小泉さんは、今回の採点やララのスタイルに少し文句を言っていた面もあったが、そういう風に言わせてる段階でララが支配していたとも言えるかもしれない。
{AAA38A4A-A99B-42B6-923E-9A802DC44246:01}
前にも書いたかもしれないけど、カネロはボクサー・ファイターだ。
大人なボクシングをする。
そして、完成度も非常に高い。
けど、ファイターの部分に色をつけてほしい。
たまには、バッティング上等だと言わんばかりに頭から仕掛けながら、
ガチャガチャと手を出す部分とか、
そういうものが増えてほしい。
じゃないと、これからメイウェザーのようなタイプは、ますますアメリカ・ボクシング界に増殖する。
今のスタイルでは、つまづくのが目に見えている。
変わって欲しいのではなく、そういう部分も必要だということだ。
デメトリアス・アンドレイドと戦う事は無いだろう。
ララとの再戦を受ける意思は無いと、試合後のマイクで断言するくらいだから。

とまぁ、そんな事を観戦して思いました。

最後に。
僕は、ララみたいな選手は好きだけどエリスランディ・ララは、今回の敗戦により、試合枯れしてしまうのじゃないだろうか?
不人気選手がこういう地味な敗戦をした後に起こるのは、

試合枯れをする➡︎
プロモーションもしくはマネージメントとトラブルになる➡︎
トレーナーやジムなどの移籍➡︎
試合枯れから、ブランク明けで試合が実現➡︎
らしくないほど、人気を欲するために打ち気な戦いになる(大手と契約したいため)➡︎
自分のボクシングを見失い、崩れる➡︎
自分自身の老朽化と同時に有望な若手と試合➡︎
負ける、負け続ける(しかも強いヤツばかり)➡︎
で、引退。もしくは現役にこだわって抗(あらが)う。
{D5AB315A-50EF-4264-8810-4EB93817AA00:01}
デマーカス・コーリーとか、そんな感じでしょうね…悲しいけど。
{CE63C047-FF76-4B11-BDE7-F1681B964868:01}
メイウェザー戦はいいとして、
コットに敗れてからは、完全に若手の踏み台です…悲しいけど。